「MRは給料が高くて羨ましい〜」
そう言われた経験があるMRの方は、多いのではないでしょうか?
確かにMRの平均年収は高く、福利厚生も充実しています。しかし、MRは離職率が高い職種でもあります。
そこで、今回は「MRが転職を考える理由と転職先事情」についてご紹介します。
実際に転職を経験したMRの方に聞いた、リアルな転職理由と転職先についてまとめてみましたので、MRの方は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
MRが転職を考える理由とは?
MRとして働く人が、転職を考える理由としては、以下の4つが挙げられます。
- 転勤が多い
- 勤務地が田舎すぎる
- 人間関係が重要とされる独特な営業スタイル
- 営業以外の仕事に興味をもつ
それぞれ、簡単に説明していきます。
転勤が多いこと
MRの方が、転職を考える1つ目の理由は、転勤が多いからです。
転勤頻度は、企業によって異なりますが、全国各地に営業所や支店が置かれている企業の場合、平均して3年〜5年に1回転勤することが普通です。
多い人だと、1年に1回以上する方もいます。
結婚されている方は、子供の学校や家の購入など、家族の事情に悩む人が多いようです。また、結婚をされていない方でも恋人や婚約者事情、自分の勤務地を離れることができないなどの理由から転職を考える人が多いです。
配属場所が田舎すぎる
MRの方が、転職を考える2つ目の理由は、配属の場所が田舎すぎることです。
入社前から、地方配属があることは認識している人がほとんどです。
しかし「大阪、名古屋、福岡、札幌」などをイメージしている場合が多く、上記以外の地方配属となった場合に「まさか、こんなはずではなかった」と感じる人が意外と多くいます。
もちろん、配属希望を聞いてもらえる場合もありますが、ほとんどの場合が会社に勤務地を決められてしまうため、希望が叶うとは限りません。
人間関係が重要な営業スタイル
MRの方が、転職を考える3つ目の理由は、人間関係が重要な営業スタイルだからです。
MRが販売する医薬品は、価格が「薬価」として決められていることから価格交渉ができないことがほとんどです。
また、ジェネリック医薬品の台頭もあり、他社との差別化が非常に難しいです。
そのため、MRは短い面会時間の中で医師や薬剤師との良好な関係を築くことが重要です。
必死に勉強して身に着けた医療知識よりも、医師に気に入られるかどうかが営業成績に大きく関わっているため、スキルアップを実感しにくいという声がありました。
営業以外の仕事に興味をもつ
MRの方が、転職を考える4つ目の理由は、営業以外の仕事に興味をもつことです。
MRは、40代前後から課長、所長、支店長などの管理職にキャリアアップしていくことが一般的です。
しかし、40代、50代でも営業マン(プレイヤー)として働く方も多くいるため、いつまでも、営業マンとして働くイメージが湧かず、転職を考える人が多くいます。
社内公募制度など、様々なポジションに異動する機会はあるものの狭き門であるということが現状です。
そのため、今いる会社で自分の思い描くキャリアを積むことができないと感じる人が転職しています。
MRの転職先事情
では、実際にMRの方はどのような業界や職種に転職しているのでしょうか。
今回は、MRの方の転職先としてよくある6つの仕事について取り上げてみます。
- 医療機器メーカー 営業
- CRA(臨床開発モニター)
- コントラクトMR
- 医療系コンサルタント
- 保険会社の営業職
- 人材関連企業の営業職
それぞれ、簡単に説明していきます。
医療機器メーカー営業
医療機器メーカーの営業は医療機関を訪問し、医師や医療従事者に対して製品の情報や使用法を提供、手術の立ち会い、実際の使用感を医師や看護師からヒアリングし、製品の改良を行う仕事です。
ヘルスケア業界である、医薬品メーカーにも厳しいコンプライアンスはありますが、MRほど厳しくはありません。
そのため、仕事をする上でもフレキシブルに行動することが可能となります。
また、関連法が薬事法であるため、MRでの知識や経験が活かしやすいです。
医薬品と比べると、競合も少ないため医師への営業も行いやすいと耳にします。
ジョブローテーションもMRと比べると多く、違うポジションに異動するチャンスが多くあります。
CRA(臨床開発モニター)
CRAとは、CRO(Clinical Research Associate)に所属し、新薬の治験開発業務を進めるために、施設の医師とやりとりする担当者のことです。
CRAもMRと同様に、医師を相手とする業務であるため、MRで培った医師とのコミュニケーション能力を活かすことができます。
そのため、MRからの転職先として選ぶ人が多くいます。
CRAは転勤がほとんどないことや、MRと比べると仕事量が少ないなどの理由から女性比率の高い職業であり、仕事と子育ての両立ができるようしっかりと環境が整備されていることが多いです。
転勤や家族事情で悩まれている方はCRAへの転職を検討するようです。
コントラクトMR
コントラクトMRとは、CSO(Contract Sales Organization)と呼ばれる企業に所属するMRのことを一般的にコントラクトMRと呼びます。
CSOと雇用契約を結び、クライアントである製薬会社で勤務する、いわゆるMR派遣スタッフのようなものです。
給与や福利厚生、手当はCSOよって異なりますが、多くの場合コントラクトMRには住宅補助がないため、給与水準はMRより低くなります。
しかし、コントラクトMRには転勤がないことや自分の希望勤務地で働けるというメリットがあります。
転勤や希望する勤務地で働くことができないということに悩んでいる方はコントラクトMRへの転職を検討するようです。
医療系コンサルタント
医療系コンサルタントは、戦略策定、オペレーション改善、IT導入、開業コンサルティング、経営コンサルティングなどが主な仕事となります。
同じ医療業界だからこそ、MRでの経験(プレゼン能力、現場観、論理的思考力)を活かすことができます。
医療コンサルタントとして経験を積んだ後、他業界の経営コンサルタントとして活動していく人や企業の本社勤務として働く人がいます。
東京での勤務をしたいけれど、社内公募でも中々難しいと感じている方が、医療系コンサルタントに興味を持つようです。
生命保険会社の営業職
ライフプランナーとして、企業や個人に生命保険を売ることが仕事となります。
生命保険の営業では、MRで培った人脈を営業に活かすことができます。
保険会社は高額な保険を契約している優良顧客をどれだけ獲得できるかが重要となるため、医師は理想的な顧客です。
また、医師は高所得者との付き合いが多いため、上手く関係を築くことができれば、紹介してもらえることもあるようです。
MRという特殊な業界での経験をアドバンテージにすることができます。
MR以外の仕事をしてみたいけど、MRでの経験を活かし、バリバリ働きたいと考えている方は保険会社への転職を検討するようです。
人材関連企業の営業職
人材関連企業の営業職は、転職エージェントや採用ナビサイトの媒体営業などを指しています。
無形商材のため、比較的未経験からでも活躍しやすく、給与も大幅に落ちないことが魅力のようです。
一般的な人材関連企業での営業職に就く方以外にも、医療系に特化した人材関連企業に転職する方もいます。
医薬品を中心とした医療業界へ転職を希望する人たちへの転職案件の紹介、アドバイスなどが仕事になります。
同じ業界で働いていた人間として、相手の悩みを理解し、的確なアドバイスを行うことがMRでの経験から可能となります。
かつての自分と同じ悩みを持つ人をサポートすることに、やりがいを感じながら働いている人が多いようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、「【地方勤務のMR必見】MRから転職する人はどんな人?どんな業界?」について紹介しました。
MRは離職率が高いと言われていますが、退職する理由は人それぞれです。
また、転職先も医療系の知識を生かして、転職をする人や無形商材の営業など新しい分野に挑戦する人など様々です。
転職で得たいものを明確にした上で、自分に合ったキャリアを築いていくことをお薦めします。
MRからの転職に悩んでいる方は、ぜひ、参考にしてみてください。