「第二新卒で転職したいけど、退職理由をどう説明すればいいだろう。。」
今回は、そんな悩みについてお話しします。
株式会社Carions代表取締役。リクルートスタッフィング出身の国家資格キャリアコンサルタント。毎年300名以上の転職・上京支援をしています。”友達を紹介したくなるキャリアコンサルタント”をテーマに、闇雲な求人紹介ではなく、ヒアリングを重視したキャリアコンサルティングが得意です。
こんにちは、上京を支援するリモート転職を運営する株式会社Carions代表の山下です。
第二新卒で転職したいと考えているけど、
「3年以内に会社をやめてしまっているから、理由次第ではすぐに会社を辞める人と判断されてしまうのではないか」
などと、面接官からみてマイナスにならない退職理由の説明に迷う人は非常に多いです。
そこで、今回は実際の事例も含めて第二新卒の転職面接でマイナスな印象を与えない退職理由の伝え方について、ご紹介します。
第二新卒での転職を成功させたいと考えている人は、参考にしてみてください。
Contents
第二新卒の転職面接で見られているポイントとは?
第二新卒は、一般的には「学校を卒業後、一度就職したが、1~3年のうちに離職し、転職活動をする若手求職者」を指します。
そして、第二新卒の転職面接では、新卒の時とは面接で評価されるポイントが異なります。
なぜなら、第二新卒は、
- ・一度社会人を経験していることが前提となっている
- ・「また会社をすぐやめてしまうのでは」という不安を抱かれやすい
という事実があるからです。
では、第二新卒の転職では、どのようなポイントが見られているのでしょうか。
基本的には、
- ビジネスマナー
- 退職・転職理由
- 将来に対するビジョン(志望動機)
の3つが評価されていると考えてください。
これらの3点が評価される原因として、「会社が第二新卒の人に何を求めるか」が関係しています。
会社として第二新卒の人に求めることは、「自分の会社に長く在籍して活躍してくれるか」の一点です。
一度社会人を経験しているからこそ、ビジネスマナーという社会人として基本的なことが身についているかを評価されるのは当然ですが、
長く会社に在籍してもらうために、退職・転職理由が妥当なものかを評価することで、自分の会社でもやめることにならないかを判断し、
将来に対するビジョンの一致度で、どれだけ仕事にコミットしてくれそうか、つまり活躍してくれそうかを判断します。
転職理由・退職理由を伝える際のポイント
では、退職・転職理由を伝える際に、どうすればマイナスな印象を与えず、良い印象を与えることができるのでしょうか。
ここでは、面接官に退職理由を伝える際の4つのポイントを紹介します。
- ネガティブな部分をポジティブに変換する
- 前の会社を悪く言わない
- 他責にしない
- 退職理由と志望動機の一貫性
それぞれ、簡単に説明していきます。
ネガティブな部分をポジティブに変換する
1つ目は、ネガティブな部分をポジティブに変換することです。
面接の場で、前職の愚痴を話すのではなく、ポジティブに変換することが必要です。
そもそも、「これをしたくない」といったネガティブな考えが出てくるのは、「本当はこれがしたい」というポジティブな気持ちが実は心の中にあるからです。
その原因を探っていけば、「自分の価値観」や「本当にやりたいこと」が見えてくるはずです。
例えば、「ずっと同じような仕事ばかりやらされて、刺激がなくてつまらない」と感じている人は、
「裁量が大きくて、自分で判断して責任感を持って働ける方が向いてるかもしれない」と判断することができます。
新卒の時にはわからなくても、実際に働いてみてわかることはたくさんあります。
今やっている仕事が自分は好きではないんだと知ることができただけでも、一つ自分のやりたいことをやるという意味では成長しているのではないでしょうか。
ネガティブなことに対しただ不満を述べるだけより、その経験から何を得たのかを考えることが自分の未来に繋げることができます。
面接官にも前向きな印象与えるためにも、ネガティブに感じた部分はポジティブな考えに変換することをおすすめします。
前の会社を悪く言わない
2つ目は、前の会社を悪く言わないことです。
第二新卒の面接で落ちてしまう人の理由のほとんどが、前職を悪く言っています。
たしかに、会社に対してどうしようもない不満を感じる状況はあるかもしれませんが、
面接官としては、「うちに入社しても不満を言うのではないか」
と捉えられてしまい、決して良い印象でありません。
友達が人の悪口ばかり言っていたら、「知らないとこで自分のことも言っているのではないか」と感じたり、話していて良い気持ちにならないのと同じです。
会社で嫌な思いをしていたら、悪く言ってしまいたくなる気持ちはわかりますが、
そこはぐっと堪えることを意識しましょう。
他責にしない
3つ目は、退職理由を他責にしないことです。
例えば、
- 「人間関係が良好でなかったのは全て上司が悪い」
- 「希望の職種につけなかったのは全て会社に責任がある」
などと、自分の責任を認めないような理由を退職理由として伝えてしまうと、
「この人は不満を感じたらすぐに何かのせいにしてやめてしまうんだな」と判断されてしまいます。
会社としては100%その人が満足する労働環境に配慮することは現実的に困難であり、
もちろん会社として社員に配慮しなければならない部分はありますが、全ての社員が完璧に満足するような制度や配慮を行うことはほとんど不可能です。
そのため、不満を何かのせいにしてしまう人材は、会社からするとコストが多くかかる人材であると言えます。
不満があったら他責にしてしまう人間と、環境を自ら変えていく姿勢を持っている人間のどちらが評価が高いかは明らかです。
良い評価を得るために、
「自分は環境を変えるためにどのように努力をしたのか」
を伝え、人や会社任せにせず、自分が満足できる環境は自分で作り出していく姿勢を示していくことがポイントになります。
退職理由と志望動機の一貫性
4つ目は、退職理由と志望動機の一貫性です。
前の会社を退職する原因になったことを、次の転職先では変えたいと考えるのは当たり前だと思います。
「今の会社では叶えられないことがあるから、転職先でそこを叶えたい」というのが自然な流れで、面接官も当然退職理由と志望動機には一貫性があるものだと考えて見ています。
一貫性のない理由を話してしまうと、「これまでの話しは全て嘘だったのかな」と疑われてしまう可能性があります。
より納得度の高い志望理由を話すためにも、退職理由との一貫性を意識しましょう。
退職理由の実際の説明例
退職理由を伝える際のポイントについては確認できたと思うので、次に実際によくある退職理由を用いて説明の例を確認しましょう。
- 仕事内容に満足できなかった
- 給与や労働条件に満足できなかった
- 残業が多く不満があった
- 人間関係に不満があった
それぞれ、簡単に説明していきます。
仕事内容に不満があった
よくある退職理由の1つ目は、仕事内容に不満があった場合です。
この場合の説明例としては、
- 「新卒の時には、実際の仕事内容でなく、会社の規模や安定性だけで入社を決めてしまいました。
- しかし、実際に働く中で、どのような仕事をするかの方が重要だということに気づき、現在は御社の〇〇という事業に興味があります。」
など、新卒時代の会社選びの失敗を認めつつ、今は仕事内容の方が大切であると伝え、その上でその会社の事業・仕事内容に興味があると伝えられると良いです。
給与や労働環境に不満があった
よくある退職理由の2つ目は、給与や労働環境に不満があった場合です。
この場合の説明例としては、
- 「今の職場だと、営業活動で受注したとしても、客観的に評価をしてもらえる仕組みがなく、上司によって評価が分かれてしまう現状があります。
- 自分の仕事の成果を正当に評価してくれる環境を求めておるい、御社に魅力を感じています。」
など、給与に関してはなるべく「給与に満足できなかった」などと素直に伝えるのではなく、
評価制度がなかったなどの客観的な理由を伝え、正当な評価がされる環境では頑張ることができると伝えることがポイントです。
残業が多く不満があった
よくある退職理由の3つ目は、残業が多くて不満があった場合です。
この場合の説明例としては、
- 「前職では、周りも含め、当たり前に残業をし、常に仕事のことを考えていました。
- しかし、時間に成果を委ねるのではなく、効率的に仕事ができるようになることで、より高いレベルでパフォーマンスを発揮できるようになりたいと考え、御社の環境を志望しています。」
など、「残業が嫌である」とは直接伝えず、「より効率的に仕事ができるようになりたい」とネガティブな理由をポジティブに伝えるように工夫することがポイントです。
人間関係に不満があった
よくある退職理由の4つ目は、人間関係に不満があった場合です。
この場合の説明例としては、
- 「今の職場では、結果を出すために個人主義的な競争の文化がありますが、私はより大きな成果を上げるためにはチームでの連携が重要であると考えています。
- そのため、御社のようにチームワークを大切にする環境を志望しております。」
など、以前の職場で人間関係が合わなかったことを素直に伝えつつ、チームでの連携によってより大きな成果をあげたいなどとポジティブな理由に転換していくことがポイントになります。
まとめ
今回は、「第二新卒の転職面接でマイナスな印象を与えない退職理由の伝え方」について紹介しました。
第二新卒の転職は、早期離職を懸念されるなど、どうしても選考においてマイナスからのスタートになりがちです。
だからこそ、自分自身の至らなかった点を認めつつ、退職理由や今後のプランについて一貫性を持った話をすることが非常に重要です。
自分一人で退職理由などを考えると客観性にかける場合もあるので、頼れる相談相手を見つけて客観的なアドバイスをもらうようにすることをおすすめします。
リモート転職でも、第二新卒の方の支援実績が豊富にありますので、ぜひ気軽にお申し込みください。