「第二新卒の転職は、どの時期が有利だろう?」
今回は、そんな質問に答えていきます。
株式会社Carions代表取締役。リクルートスタッフィング出身の国家資格キャリアコンサルタント。毎年300名以上の転職・上京支援をしています。”友達を紹介したくなるキャリアコンサルタント”をテーマに、闇雲な求人紹介ではなく、ヒアリングを重視したキャリアコンサルティングが得意です。
こんにちは、20代の転職を支援するリモート転職を運営する株式会社Carions代表の山下です。
新卒入社から3年以内に離職することを、”第二新卒”と呼びばれており、第二新卒の転職をする方は非常に多くいます。
しかし、とはいえ、世の中から見ると第二新卒は、”早期離職”のイメージが強いため、いざ自分が辞めるとなると不安を持つ人がほとんどかと思います。
私も普段20代の方の転職を支援していると「第二新卒での転職を考えてるけど、今辞めるべきかわからない」、「転職を始めるならどのタイミングがいい?」と心配されている方と多く出会います。
そこで、今回は「第二新卒の転職は、どの時期が有利か?」、「第二新卒での転職を成功させるためのポイント」について紹介します。
第二新卒の転職を考えている人は、参考にしてみてください。
Contents
第二新卒の転職時期のベストは?
まず、第二新卒での転職を検討する若手の方が一番悩むポイントが
「こんなに早く会社を辞めていいのか?」というポイントだと思います。
このポイントについては、
- 転職するなら早いに越したことはない
- せめて1年以上は働いた方がいい
という2つの意見に分かれます。
転職するなら早いに越したことはない
まず、「転職するなら早いに越したことはない」という意見です。
そもそも、劣悪な労働環境やマッチしていない仕事で日々疲弊するくらいならすぐに動いたほうがいいという考えです。
年齢とともに未経験から挑戦できる仕事は減っていきますので、やりたくないことに時間を費やすより、早くキャリアチェンジをすべきです。
結婚して家族ができると、転職も自分の意志だけでは出来ないようになるかもしれません。
だからこそ、転職するなら早いに越したことはないという意見があります。
1年未満での転職は避けるべき
一方で、「1年未満での転職は避けるべき」という意見もあります。
やはり、早期離職をすると、世間的に”すぐに辞める人”というレッテルを貼られるリスクはあります。
転職の面接の際にも、「なぜ、すぐに会社を辞めたのですか?」と必ず聞かれるため、転職理由について、きちんと答えられなければ選考でも不利になります。
また、最初はどんな仕事も辛いことが多いです。しかし、徐々に出来ることの幅が広がったり、慣れることでやりがいを感じることもあります。
そのため、「1年くらいはやってみないとわからない」という意見もごもっともです。
転職のベストな時期は人それぞれ
結論、どちらが良い悪いではなく、人それぞれ転職のベストなタイミングはあります。
また、転職のタイミングに正解はありません。
だからこそ、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で自分で意思決定することが大事です。
第二新卒の転職活動に取り組むべき時期とは?
いざ、第二新卒での転職活動を始めることが決まった場合に、どの時期に転職をするのが有利なのでしょうか。
第二新卒の入社時期として人気があるのは、”4月入社と10月入社の2パターン”です。
それぞれの場合で、どのようなメリットがあるのか、どのようなスケジューリングで動いていくのがベストなのかをご説明していきます。
- 4月入社のメリット
- 10月入社のメリット
- 4月10月以外の時期入社のメリット
- 第二新卒の転職活動スケジューリング
それぞれ、簡単に説明します。
4月入社のメリット
新年度を迎える4月は、転勤・異動・退職によって欠けた人員を補充するために採用を強化する傾向にあります。
4月に入社するメリットとして、
- 研修が充実している
- 同時に入社する同期がいる
の2点が挙げられます。
まず、4月は新卒と同時期での入社になるため、新卒と同じ研修を受けられる場合があります。
企業としても新卒と一度に研修を行えた方がコストがかからずに済むので、転職が有利な時期である理由の一つでもあります。
また、複数採用をする企業では、4月に入社する同期がいる可能性もあります。
転職して慣れない環境に飛び込む上で、同期がいることは非常に心強いです。
10月入社のメリット
10月に入社するメリットとして、
- 4月入社よりもすぐに仕事に取り掛かることができる
- 様々な年代の人と同期になることができる
ことの2点が挙げられます。
10月入社だと、が研修が豊富ではない分すぐに実践的な業務に取り組むことができます。
「早くたくさんの仕事をして新しい業務に慣れたい」という人にとっては、良い環境であると言えます。
また、10月入社は、4月に比べ、一般転職者の人と関わる機会が増えます。
8~9月にの人事異動でポジションに空きができ、人員募集が増える時期なので、その時期を狙った転職者が多く入社することになります。
これまでは関わることのなかった、様々な年代やバックグラウンドを持つ人と同期になれるのはメリットであると言えます。
それ以外の時期は?
第二新卒の転職は、4月と10月が人気だと伝えました。
しかし、それ以外の時期だと転職できないかというと全くそうではありません。
キリがいいので、4月と10月の人気が高いですが、正直採用する企業は意識していないことがほとんどです。
年間採用人数が明確に設けられている大手企業などは別ですが、たいていの企業が採用する際は、事業拡大による増員や欠員補充など、突発的な採用ニーズです。
そのため、絶対に4月ということはなく、より早く採用したいので、いい人がいれば、4月や10月でなくても採用します。
第二新卒の転職活動スケジューリング
過去に転職を支援した方のデータを見ても、
4月入社と10月入社をするための転職活動のスケジュール感として、
- 4月入社の場合:11〜12月スタート、1月〜2月に内定
- 10月入社の場合:5〜6月スタート、7月〜8月に内定
くらいのスピード感で転職活動を進めています。
4月と10月は、人事異動や退職、転職により、ポジションの空きが多くなり、企業の人員募集が増える季節になります。
それぞれの時期で、
- 11.5月 自己分析&企業への応募
- 12.6月 企業との面接
- 1.7月 内定・各所への挨拶や準備
といった流れがオーソドックスであると言えます。
全ての人に当てはまる訳ではないですが、
重要なポイントとしては、
- まずは自己分析をしっかり行うこと
- 転職先が決まってから今の仕事をやめること
の2点を守れれば、あとは人それぞれで良いと思います。
自己分析ができておらず、自分が転職に求めるものは何かがわからないまま転職活動を進めてしまったり、
転職先が決まる前に仕事をやめてしまい、焦りから妥協した条件で転職先を決めてしまったりすると、後悔につながる可能性が高まります。
自分の転職したいタイミングや仕事の忙しさなども考慮して進めていくことをおすすめします。
第二新卒の転職の成功ポイントとは?
ここまで、第二新卒の転職に有利な時期やスケジュールについて、ご説明しました。
ここからは第二新卒の転職での成功のポイントについて、ご紹介します。
- 大切にしたいことを明確にする
- 志望企業や業界を研究する
- 転職先が決まってから仕事をやめる
それぞれ、簡単に説明していきます。
大切にしたいことを明確にする
1つ目は、大切にしたいことを明確にすることです。
「とにかく今の会社をやめたい」と考えて転職する人も多いですが、
”転職によって何を実現したいのか”をよく考える必要があります。
何となく転職活動を進めても、明確な志望動機が定まらないため選考に通りづらいだけでなく、
転職できても、自分の心から求めているものと合わず、また不満に感じてしまう可能性が高くなります。
より自分が求める条件にあう会社に入り、満足な働き方を実現するためにも、まずは徹底的に自分を知り、将来のビジョンも明確にすることが必須です。
志望企業や業界を研究する
2つ目は、志望企業や業界について研究することです。
第二新卒は、通常の転職とは異なり、未経験の業界に挑戦することができるチャンスでもあります。
希望する業界の主要な企業や業界動向などを調べることによって、自分が業界に対してい抱いているイメージを現実のものに近づけていき、
ギャップをなくしていくことで、未経験の業界でもミスマッチをなくしていくことができます。
特に第二新卒の場合だと、転職先の会社でミスマッチが起こり、またすぐに転職するとなると、
「この人はどこの会社でもすぐにやめてしまう人だ」と、悪い判断をされてしまう可能性が高くなってしまいます。
そのため、大切なことはミスマッチをなくし、同じ失敗を繰り返さないようにすることです。
また、業界研究を行うことで、自分の将来のビジョンとのマッチング度を企業に示すことができ、面接での志望動機を固める際にも役に立ちます。
特に未経験業界に挑戦したい場合だと、よりイメージとのギャップを埋めていく必要があるので、自分を知ることと同時に志望企業・業界研究を行うことをオススメします。
転職先が決まってから仕事をやめる
3つ目は、転職先が決まってから仕事をやめることです。
転職活動をすぐに終えようと意気込んでも、実際には半年間かかってしまうなどと長引いてしまうことが少なくなく、
第二新卒の転職の場合は、そのような長期間の転職活動に耐えうる十分な貯金ができていないことが多いです。
貯金がなくなり、生活に余裕がなくなってくると、
「とにかくお金が入る状態にしないといけない」
と考え、妥協した条件で転職先を決めてしまい、後悔してしまうケースが多いです。
仕事を続けながらの転職活動は時間的に大変なことも多いですが、
安定した生活を保ったまま転職活動をした方が満足できるものになる可能性が高いです。
効率的に進められるように工夫して、仕事を続けながら転職活動を行うことをオススメします。
第二新卒での転職活動の失敗パターンについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
若手社員の60%以上が転職サイトに登録している
日本能率協会の調査でも、2年目までの若手社員の半数以上が転職活動検討中で、定年まで勤めるつもりの方でも、60%以上の方が転職サイトに登録しているようです。
それだけ、転職することが当たり前になっており、転職活動を本格的に始める前から転職エージェントに相談する方がほとんどです。
転職エージェントを利用する理由としては、「自分自身の市場価値を確かめたい」「どんな求人があるかを知りたい」という理由が多いです。
すぐに転職する気がない方でも、いざ転職をするというタイミングで焦って転職活動を進めるより、気になる求人情報をストックしておくことで、転職という選択肢が出来ます。
無料で相談ができるので、少しでも転職を検討している方は複数のエージェントに一度ずつ相談しておくことをおすすめします。
いざ転職をするタイミングでは、
- 提出書類をチェックしてくれるため、書類選考の突破率が上昇する
- 面接の日程調整を行ってくれる
- 面接対策も行ってくれる
- 自分にマッチした求人を紹介してくれる
などのメリットを得ることができ、1人で行うよりもはるかに効率的進められるだけでなく、選考の通過率も上昇させることができます。
まとめ
今回は、「第二新卒の転職は、どの時期が有利か?」、「第二新卒での転職を成功させるためのポイント」についてご紹介しました。
第二新卒で転職する方は、新卒での就職活動を後悔している方も多いです。
だからこそ、第二新卒での転職で失敗しないために、前もった準備が大切ですし、転職することで何を実現したいのかととことん向き合う必要があります。
第二新卒での転職を考えている方にとって、この記事が少しでも役に立つことができれば幸いです。
また、リモート転職では、第二新卒で転職をする方の支援をしております。ぜひ、気軽にお申し込みください。