2019.01.13インタビュー

【海外留学】社会人ワーキングホリデーから帰国後の転職は大変?

【プロフィール】

崎 直紀 (27歳)

前職:給与計算のアウトソーシング企業
転職先:人材系ベンチャー(営業)

関西の大学を卒業後、給与計算のアウトソーシング企業で2年半勤務。その後、退職してオーストラリアにワーキングホリデーを決意。帰国後、関西と東京にて転職活動を始める。東京で経験できるキャリアに魅力を感じ、東京勤務の人材系ベンチャーへ転職。

<転職データ>
転職期間:4ヶ月
東京に来た回数:1回
かかった費用(交通費等):約6万円

【ポイント】
●ワーキングホリデーの経験を活かし、将来的には海外で働きたい
●まずは営業経験を積むために東京勤務を選択
大事なことはしたいことが今出来ているのか。今あるものを捨てる決断も必要

 

 

キャリアアップを見据えて転職を意識し始める

大学卒業後は、新卒で給与計算のアウトソーシング企業に入社しました。入社を決めた理由は、給与計算という領域の専門性が高く、どの会社でも給与計算は発生することに魅力を感じたからです。

実際に入社して働き始めると、仕事は充実していました。給与計算に関する専門的な知識が身につきますし、お客様の要望に沿った提案ができるようになっていきました。

しかし、入社して1年半くらいした時に、どことなく将来への不安も感じている自分もいました。なぜなら、私の仕事は管理や事務的な業務が多く、営業のように成果が目に見えるような形で表れないからです。

また、会社としても年功序列の風土は強く、次の役職に就くまでにあと10年ほどは勤務する必要があることを知ったことも不安を感じる要因の一つでした。

しかし、その際はまだ入社してから1年半ということもあり、まだ決断するのは早いと考えたため、とにかく目の前の仕事に没頭していました。

 

英語を話す家族に憧れてワーキングホリデーを決意

入社から2年半ほど経った頃のことです。

オーストラリアに留学に行っていた大学生の弟が日本に帰国してきました。実は、弟だけでなく、父もオーストラリアへの留学経験があり、父と弟が家で英語の話をしていました。

二人の会話を聞きながら、「自分も英語を話せるようになりたいな」と羨ましく感じていました。そ

んな時に、弟がホームステイしていた家族から「弟は来たのに、あなたは来ないの?」と誘われて、自分にも留学のチャンスがあることに気づきました。

大学生である弟とは違い、社会人である自分が留学するためには、会社を辞める必要があり、社会人経験にブランクを空けてしまうことはとても不安でした。

しかし、転職を検討していたこともあり「ここで行かなければ、一生後悔し続ける」と考えて、帰国後の転職先には多少の不安を残しつつ、1年間のオーストラリアへのワーキングホリデーを決意しました。

 

ワーキングホリデーの経験をどう生かすべきか

ワーキングホリデーでは、日常会話レベルの英語を話せることを目標にした結果、生活では困らないレベルの英語力が身に付き、外国人留学生の友人もたくさんできました。

そして、1年間はあっという間に過ぎ、帰国するといよいよ転職活動が始まりました。

まずは、自分と同じように社会人でワーキングホリデーを経験した人がどのような転職活動をするのかを知るために、インターネットで調べてみました。

しかし、インターネット上に参考になる情報があまりにも少なくて、困りました。

そこで、自分だけで調べるには限界があると思い、大手転職サイトに複数登録をしました。

複数のサイトに登録した中の1つが、リモート転職でした。

大規模な転職サイトとは違って、小回りがきくからこそ、親身なアドバイスがもらえそうだと感じたため、申し込みを決めました。

実は、当初は自分自身の出身である関西のエリアで働きたいという思いがありました。

しかし、リモート転職のキャリアコンサルタントとお話をする中で、徐々に東京で働きたいという思いが増しました。

また、自分自身は空白の期間が不利になることを非常に心配していましたが、「なぜ、ワーキングホリデーを決意し、その意思決定によって何を得たのかを明確に言語化することができれば選考において有利になることもある」とアドバイスを頂き、非常に安心したことを覚えています。

職務経歴書の自己PRも添削していただくなど、細かい対応をしていただくことも不安な自分にとって、助かりました。

 

将来的に海外で活かせるキャリアを積みたい

転職活動を始めた当初、転職活動の軸として

という2つを挙げていました。

当時、社会人4年目にあたる年齢だったのですが、より早く成長して役職者としてマネジメントなども経験したいと考えていました。

また、せっかくオーストラリアへのワーキングホリデーで英語を勉強したので、英語を使う仕事に就きたいと考えていました。

しかし、ワーキングホリデーで培った英語力がどれほど仕事で活かせるのかは分かりませんでした。

そこで、リモート転職から紹介を受けた転職エージェントの方に相談したところ、今の自分自身の英語力ではビジネスレベルとしては、少し物足りないというアドバイスを受けました。

そこで、2つ目の軸をもう一度考え直した結果、すぐに海外で働くことを絶対条件にするのではなく、いつか海外で働けるように

・海外でも活かせるキャリアを積むことができる

ということを2つ目の軸にして、転職活動を行うことにしました。

 

東京で働くことで得られる経験を優先した

転職活動の軸が固まってからは、順調に転職活動が進み、結果的に2社の企業から内定をいただきました。

実は、内定をもらったうちの1社は東京勤務でもう1社は関西勤務でした。

出身が関西ということもあり、正直かなり悩みました。

そこで、どちらで働くことが得られる経験値が大きいだろうとよく考えました。

しかし、「東京で働いた方が得られる経験は圧倒的に大きい」と判断し、東京で働くことを決意しました。

関西に戻って働くことはもう少し先でもいいかなと判断をしたからです。

実際に転職をしてみて、今の会社は前職に比べて平均年齢が若く、自分自身が成果をあげれば役職に就くことも可能です。

順調にいけば、役職に就けるかもしれないという期待を抱きながら日々仕事に取り組んでいます。

また、アジアを中心に積極的な海外展開をしているため、将来的には海外駐在にも挑戦したいと考えています。

「いつか、社会人ワーキングホリデーの経験を絶対に生かすぞ」とポジティブに働くことができています。

 

本当にやりたいことのためなら、何かを捨てる決断も大切

今回の転職活動を通して、強く感じたことは「やりたいことを実現するためには何かを捨てる決断が大切」ということです。

僕が社会人ワーキングホリデーに行くと決めた際には、”ブランクを空けてしまう”という大きなリスクがありました。

しかし、人生は一度だからこそ「ワーキングホリデーに行って、英語を学びたい」という思いが上回りました。

自分がやりたいことを実現するためには、リスクはつきものです。

しかし、何も失わずに自分のやりたいことを実現するなんていう都合のいい話はありません。

だからこそ、リスクを承知の上で何かを捨てる決断をし、その決断を正解にしていくしかないということに気づくことができました。

転職や社会人ワーキングホリデーなど、進路について悩んでいる方は”何を実現したくて、何を捨てることができるのか”についてじっくり考えてみることをおすすめします。

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