「やりたいことをどうやって探したらいいかわからない。。」
今回は、そんな悩みについてお話しします。
株式会社Carions代表取締役。リクルートスタッフィング出身の国家資格キャリアコンサルタント。毎年300名以上の転職・上京支援をしています。”友達を紹介したくなるキャリアコンサルタント”をテーマに、闇雲な求人紹介ではなく、ヒアリングを重視したキャリアコンサルティングが得意です。
こんにちは、20代の転職を支援するリモート転職を運営する株式会社Carions代表の山下です。
普段、キャリア支援をする中で「やりたいことが見つからないんです」という相談を受けることが多くあります。
最近は、「好きなことで生きていく」という言葉を様々な場面で耳にすることが増えましたし、YouTuberやインフルエンサーなど、自分のやりたいことを追求する人の存在が目立ちます。
しかし、”自分の好きなこと”や”やりたいこと”を見つけることは簡単なことではありません。
そこで今回は、「やりたいことを探すための考え方と今すぐにやるべきこと」について紹介します。
また、やりたいことに踏み出していくための具体的な方法についても合わせて紹介します。
やりたいことを見つけて、一歩前に踏み出したいと考えている人は、参考にしてみてください。
Contents
やりたいことを探し始める前に考えるべきこととは?
まず、自分のやりたいことを探す前に、考えるべきことがあります。
- 不安になることは悪いことではない
- やりたいことを重く捉えすぎない
それぞれ、簡単に説明していきます。
不安になることは悪いことではない
1つ目は、「不安になることは悪いことではない」と考えることです。
やりたいことが見つからないと、周りはやりたいことに向かって進んでいるのに、自分だけが取り残されている感覚に陥ります。
ですが、実際には、やりたいことが見つかっている人の方が圧倒的に少数です。
周りと比べて、やりたいことがないと焦る必要は全くありません。
将来に関する漠然とした不安は、「自分自身の未来を良くしたい」と考えているからこそ生まれるものです。
「このままでいいや」と感じている人は、不安など感じないはずです。
つまり、やりたいことが見つからないことに不安を感じるということは、次のステップに進むための一つの段階であり、前に進んでいる証拠です。
今、やりたいことが見つからず不安になったりモヤモヤしている現状は、決して悪いことではありません。
まずは不安になっていることを悪いことだと考えず、やりたいことにたどり着くための過程であると考えるようにすることがおすすめです。
やりたいことを重く捉えすぎない
2つ目は、やりたいことを重く捉えすぎないことです。
”やりたいこと”を「使命」のように重く考えてしまいがちです。
例えば、
「日本の教育制度を変えるために、教育事業に関わりたい」
「世界中の困っている人を助けて、世界平和に貢献したい」
など、一生をかけて実現できるかどうかというものを「やりたいこと」として持たなくてはいけないといったように思っているのではないでしょうか。
ですが、いきなりそのようなやりたいことが見つかることはほぼありません。
人間の欲求は、一つの欲求が満たされるとより高いレベルの欲求に移っていくようになっています。
マズローの欲求段階を見ても、
生理的欲求→安全欲求→社会的欲求→承認欲求→自己実現欲求→自己超越欲求
と段階的にシフトしていくことを示しており、
「世のため人のために何かしたい」と考えるのは、自己実現を達成した後に訪れる自己超越欲求になります。
つまり、最初の段階の欲求をすっ飛ばして、いきなり人生の使命のようなものが生まれることはほとんどないのです。
そのため、「やりたいこと」を重く捉えすぎず、「ちょっと興味があるのでやってみようかなと思えること」と捉えると、やりたいことを見つけられる可能性が高くなります。
人生の使命のようなものは一生持てないのか、、と考えてしまうかもしれませんが、上記のように、人間の欲求は一つが満たされるとより高いものを求め始めます。
心配しなくても、目の前の興味のあることに取り組んでいくと、目標も自分と一緒に成長していきます。
まずは、少しでも興味の持てることから始めることがおすすめです。
やりたいことを見つけるためにやるべきこととは?
とはいえ、やりたいことを見つけるためにはどのようなことをすべきなのでしょうか。
そのための行動として、4つご紹介します。
- いろいろなことを体験してみる
- 日常で嫌いなことを見つける
- 過去の体験を探る
- 尊敬できる人を探す
それぞれ、簡単に説明していきます。
まずはいろいろなことを体験してみる
1つ目は、まずはいろいろなことを体験してみることです。
やりたいことは、自分自身の経験の中からしか出てきません、
SHOWROOM株式会社の代表取締役の前田裕二さんは、著書「メモの魔力」の中で「タコワサ理論」なるものを展開しています。
タコワサ理論とは、小学生に「好きな食べ物はなに?」と聞いたときに、「タコワサ」と答えることは絶対にないという理論です。
なぜなら、小学生はそもそもタコワサを食べたことがないため、自分が体験したことがないものを好きになることはないということです。
逆を言うと、今は全く経験したことのないことでも、体験してみることで好きになる可能性はあります。
つまり、やりたいことは自分の経験した範囲の中からしか出てこないということです。
だからこそ、自分の経験の幅を広げる必要があります。
最初は「ちょっと興味があるかな、、」くらいでも、実際にやっているうちに好きになって心からやりたいと感じられるものになるかもしれません。
知っている範囲を広げていくために、まずは興味があることからとにかくやってみることをおすすめします。
日常生活で嫌いなことを見つける
2つ目は、日常生活の中で嫌いなことを見つけることです。
単純な話ですが、日常の中で嫌いなことをなくしていくと、自分の好きなものしか残りません。
嫌いなこと以外は全て好きなことで、心から好きと思えることは、自然とやりたいことにつながります。
日常で嫌いなことを減らしていくためには、日常生活の中で嫌いなことを明らかにしましょう。
例えば、
- 仕事で残業が多いのがいやだ
- 満員電車に耐えられない
- 嫌いな上司のいうことを聞かないいけない
など、嫌だと感じることをリストアップしていくと、嫌いなことが明らかになって行きます。
もちろん、現実的に全てのものをすぐに解消できるわけではないですが、嫌いなことがわかることで逆に好きなことや求めるものも明らかになります。
まずは日常の中で嫌いなことを明らかにし、できる限りで減らしていくことを意識しましょう。
過去の体験を探る
3つ目は、過去の体験を探ることです。
例えば、
- 小さい頃に好きだったこと
- これまで経験したことで楽しかったこと
- モチベーションを保てたこと
を振り返ることが方法としておすすめです。
自分が「楽しかった・頑張れた・好きだった」といった前向きに物事に取り組めた体験を探っていくと、
「自分の得意なこと」であったり、「自分が本当に好きだと感じられること」が見えてきます。
そして、その共通点を探っていくと「本当にやりたいこと」にも近づくことができます。
チームで目標に向かった体験や人を笑わせた体験が思い浮かんだのであれば、
「人との関わりの中で何かをすることが好きなのかもしれない」
であったり、
1人でストイックに頑張った体験やお絵かきなどの1人遊びが好きだったのであれば、
「1人で黙々と集中して物事に取り組む方が好きなのかもしれない」
と気づくことができます。
まずは、過去の前向きに物事に取り組めた体験を列挙し、なぜそれが楽しかったのかなどの共通点や理由を探ることが有効です。
尊敬できる人を探す
4つ目は、尊敬できる人を探すことです。
やりたいことやなりたい姿を考えようとしても、まっさらな状態から考えようとすると、何も浮かばず思考停止してしまうことも少なくないと思います。
その時、自分の尊敬できる人を見つけると、やりたいことを見つける指針になります。
尊敬する人は、芸能人でも歴史上の偉人でも、身近な人でも大丈夫ですが、尊敬しているということは、その人に対して良いイメージを持っているはずです。
「なぜ、良いイメージを持っているのか」「どこに良いと思える部分があるのか」
を考えていくと、自分がなりたい姿が明らかになってきます。
その姿に近づくために「なにをすべきなのか」を考えると、自分のやりたいことに気づくヒントになります。
まずは、思い浮かぶ尊敬する人に想像し、その理由はなぜなのかを問いかけてみることがおすすめです。
やりたいことへの一歩目を踏み出す方法とは?
「なんとなく、やりたいことが見えてきたな」「とにかく興味のあることからやってみようかな」と思ったけど、なかなか踏み出せない場合にはどうしたらいいのでしょうか。
やりたいことに対して踏み出せない場合、「とにかく行動するしかない」です。
「それはわかってるけど、、」と思う方が多いと思うので、やりたいことに踏み出すための考え方を3つ紹介します。
- 周りのことを気にしすぎない
- 結果より行動にフォーカスする
- 終わりを意識する
それぞれ、簡単に説明していきます。
周りのことを気にしすぎない
1つ目は、周りのことを気にしすぎないことです。
やりたいことを見つけるはずが、
「周りの人はどう思うだろう?」「あの人と比べると私のやりたいことなんて小さい」
とついつい周りと比較してしまい、踏み出せない人も多いです。
しかし、一番大切なことは、周りからの評価ではなく自分がどうしたいかです。
やりたいことに良いも悪いも上も下もないです。(もちろん法を犯すようなことは悪いことであると言えますが)
極端に言えば、弁護士になることもフリーターになることも、一つの意思決定という意味では全く同じで、自分の意思で決めたことであればそこに優劣はないのです。
いきなり周りの目を気にしないようにすることは難しいかもしれませんが、
まずは他人と比較したり周りの目を気にしても、一生不安のある人生になってしまうことを理解し、少しずつ自分の意見を大切にするように意識してみましょう。
結果より行動にフォーカスする
2つ目は、結果より行動にフォーカスすることです。
「やってみたはいいけど失敗するのが怖い、、」と考えてなかなか踏み出せない人も多いと思います。
たしかにどうせやるなら上手くいく方がいいですし、なるべくなら失敗したくない気持ちはわかります。
ですが、実は踏み出せる人とでは「何を失敗と捉えるか」に違いがあります。
何か上手く行かなかった時に「失敗した」と感じてしまうのは、自分で期限を決めてしまっていることが原因としてあります。
例えば、100m走のタイムを1秒縮めようとして、一年後に達成できなかった失敗と思うのは間違いです。
成功は将来ではなく今と捉える、今タイムを縮めるための練習を実行できていることが大切なのです。
つまり、結果が得られる前に行動をやめてしまうことが失敗であり、結果よりも行動にフォーカスすることが大切だということです。
行動を積み重ねていくことが最終的に結果に繋がっていきます。
やる前から結果のことを考えて失敗するかもと考えるより、とにかく一つ一つできることをやっていこうと行動にフォーカスする方が一歩を踏み出しやすくなります。
終わりを意識する
3つ目は、終わりを意識することです。
人はいつかは死んでしまう生き物で、人生のゴールは等しく死です。
ですが、日々の生活ではなかなかその終わりを意識することはないと思います。
もし、あと5年しか生きられないとしたら、明日も今日と同じように行動するでしょうか。
おそらく答えはNOの人が多いと思います。
人生はやりたいことの全てをできる時間はありません。
「もし5年後に死んでしまうなら、、」と考え、終わりを意識することで、本当にやりたいことの優先順位をつけると一歩踏み出す手助けになります。
とにかく何かを始めたい方に
モヤモヤしている時間ほど、勿体無い時間はありません。
人生の時間は限られていますし、将来への不安は、行動することでしか解消できないからです。
めんどくさいからと、後回しにしているとこの先ずっとモヤモヤしたままです。
そうならないためには、今この瞬間から何かしらのアクションを始めるべきです。
副業を始める
1つ目は、副業を始めることです。
自分の知識や経験をブログで発信したり、YouTubeで発信することができます。
また、最近CMでも話題のココナラで、自分自身のスキルを売ることもできます。
海外留学に行く
2つ目は、海外留学です。
社会人になってから、海外留学に行く方は非常に多くいます。
思い切って、留学ワーキングホリデーサポート【Global Dive】などの留学エージェントに相談することも1つの手ですし、
いきなり海外留学に行くことはハードルが高いと言う方であればので、英会話スクールに通うことから始めることもおすすめです。
プログラミングを始める
3つ目は、プログラミングを始めることです。
やりたいことが特にない方こそ、プログラミングを勉強することは将来役立ちます。
プログラミングスクールは、TechAcademy [テックアカデミー]だとオンラインで完結するため、地方の方でも平日の夜間や土日などの空き時間に受講することができます。
また、エンジニアとしての転職を前提とした無料スクールに思い切って通うと言う手もあります。
転職活動を始める
4つ目は、転職活動を始めることです。
モヤモヤしている原因が、今の職場にあって転職することでそのモヤモヤが解消される可能性があるのであれば、転職エージェントに相談しておくべきです。
転職エージェントは、今すぐ転職する気がなくても、面談することができるので、リクルートエージェントとdodaの2社に登録して、一度エージェントと面談しておくべきです。
まとめ
今回は、「やりたいことを探すための考え方と今すぐにやるべきこと」についてご紹介しました。
いきなり、やりたいことにたどり着くのは難しいです。
しかし、まずは目の前の興味のあることをやってみるだけでも確実に前に進むことができます。
皆さんが少しでも興味持てることを見つけ、一歩踏み出す手助けになれば幸いです。