「北海道に移住して働きたい」
「北海道へのUターン/Iターン転職を考えている」
今回は、そんな内容についてお話しします。
こんにちは、上京を支援するリモート転職を運営する株式会社Carions代表の山下です。
株式会社Carions代表取締役。リクルートスタッフィング出身の国家資格キャリアコンサルタント。毎年300名以上の転職・上京支援をしています。”友達を紹介したくなるキャリアコンサルタント”をテーマに、闇雲な求人紹介ではなく、ヒアリングを重視したキャリアコンサルティングが得意です。
最近、「東京以外の場所で働いてみたい」という理由から、Uターン/Iターンの需要が高まっています。
中でも、北海道は自然の豊かさなどの魅力から、非常に人気が高いです。
そこで、今回は「北海道に転職するメリットとデメリット、北海道への転職を成功させるための方法」についてお話します。
北海道での転職を考えている人は、参考にしてみてください。
\2019年10月12日(土)コンサルティングファームが北海道で採用イベントを開催/
Contents
北海道の転職事情とは?
北海道での移住・転職を考えてるけど、北海道の転職事情について知っておきたいという声は多いです。
特に、北海道で暮らした経験がないと、不安なことも多いと思いますので、
まずは、北海道の転職事情をご説明します。
北海道の有効求人倍率
平成30年度の北海道の有効求人倍率は、1.17倍です。
全国平均が1.47倍なので、北海道は求人倍率が低めであることがわかります。
これは、北海道が全国に比べて、1人あたりの求人数が少ないことを意味しています。
北海道の仕事
北海道は、耕地面積が非常に広く、全国の耕地面積の26%を占めています。
四方を全て海に囲まれており、農業や漁業といった第一次産業が盛んです。
ただし、都市部である、札幌・旭川・函館では、ITエンジニアや営業職、事務系、医療系、福祉系、販売、コールセンターなどと幅広く仕事があります。
特に最近では、IT企業が積極的に北海道に進出していたり、
AI関連の新たなビジネスの創出などの動きも活発化されています。
参考:https://www.s-ail.org/
北海道の給与
北海道の平均年収は、425万円となっています。参照:総務省
また、2019年の都道府県年収ランキングでは、47都道府県中29位に位置しています。
ランキング1位の東京都との年収差は約190万円ありますので、東京から転職する場合は年収が下がる可能性があるかもしれません。
しかし、生活費が東京よりも安いことは特徴で実際に北海道への転職をした方が、
東京に住んでいた際と比べて、住む家の広さが格段と広くなり、家賃も3万円以上安くなったという話をしていたこともあり、
家賃だけ切り取って見ても、大きな差がありそうです。
北海道に転職するメリットとは?
北海道に転職することによるメリットは、どのようなものがあるのでしょうか。
- 家賃が安い
- 開放感のある暮らしができる
- 人との繋がりが多い
- 生活環境が快適
それぞれ、簡単に説明していきます。
家賃が安い
1つ目は、家賃が安いことです。
北海道は、東京で生活するより、広い部屋を安い家賃で借りられることがほとんどです。
家賃相場は1Rで平均4万円程度になっており、これは東京23区の1Rの平均家賃相場の7万円に比べて、3万円ほど安いことがわかります。
東京などの大都市に比べて、安いだけでなく、本州の他の地域に比べても安いです。
安くて広い家に住むことが可能になるのは、大きなメリットであるといえます。
開放感のある暮らしができる
2つ目は、開放感のある暮らしができることです。
北海道には、東京のような人混みや喧騒が少なく、ゆっくりとした空気が流れています。
北海道を観光した経験のある方も多いと思いますが、中心部から少し離れると雄大な自然が広がっています。
そのため、週末には様々な地域に気軽に出向いてリフレッシュすることができます。
開放感のある暮らしを実現できることは、都会のストレスに苦しむ人にとっては羨ましいと思います。
人との繋がりが多い
3つ目は、人との繋がりが多いことです。
北海道は、都会に比べて近所の人との関わりなどを大切にする特徴があります。
良くも悪くもドライな環境である東京では、あまり近所付き合いも多くないはずです。
一方、北海道などの地方では、困ったときはお互い様という助け合いの文化が根付いており、周りの人たちとの繋がりを大事にする考えが強いです。
地方出身の方や、人と人との温かい繋がりを求めている方にとっては、住みやすいと言えます。
生活環境が快適
4つ目は、生活環境が快適であることです。
北海道の夏は、東京の夏と比べると非常に涼しいです。
年間を通して気温が低いため、夏でも30度を超えるのは数日です。
夜も、25度を超える熱帯夜の日はほとんどなく、とにかく寝やすいそうです。
「そのぶん、冬は大変なのでは?」と疑問を持つかもしれませんが、
都市部では、毎朝早くに除雪車が道路の道の雪を掃けてくれます。
また、歩行者道路にはロードヒーティング機能がついています。
加えて、北海道は室内温度が全国1位なので、お店などの室内に入ってしまえば、冬場でも快適に過ごすことができます。
北海道に転職するデメリット
メリットだけを見て、北海道で働くことを決めるのはおすすめできません。
きちんとデメリットも確認した上で、北海道で働くことをおすすめします。
ここでは、そのデメリットについてご紹介します。
- 給与水準が低い
- 求人数が少ない
- 求人の種類が少ない
- 物価が意外と高い
それぞれ、簡単に説明していきます。
給与水準が低い
1つ目は、給与水準が低いことです。
前述した北海道の平均年収と全国平均を比べてみると、
北海道:平均年収 425万円 月収 26.5万円
全国: 平均年収 486万円 月収 30.4万円
となっており、年収で約61万円の差があることになります。
あくまでも平均であり、業界や職種、会社次第なのですが、
都心から北海道への転職の場合、年収ダウンをする人は実際にいます。
ただし、コンサル関連などは、IT系のバックグラウンドがあれば年収アップしている事例は多く見受けられます。
求人数の少なさ
2つ目は、求人数の少なさです。
上記の通り、北海道の有効求人倍率は平成30年度で1.17と、低水準になっています。
この数値から、北海道の企業は都会ほど積極的に採用活動を行っていないことがわかります。
また、正社員求人件数に関しても、大手求人サイトindeedでは、
- 北海道の正社員求人件数:22043件
- 東京の正社員求人件数:142892件
となっており、(2019/8/16現在)
東京と北海道で比較すると、正社員の求人数に約6.5倍の差があり、北海道の求人数の少なさがわかります。
求人数が少ないことで、自分の希望の仕事に就ける可能性は低くなるかもしれません。
求人の種類の少なさ
3つ目は、求人の種類の少なさです。
北海道では、農業などの第一次産業が盛んです。
一方、それ以外の希望の職種の求人を探すことが難しいとも言われています。
また、北海道本社の企業が多くないため、経理・人事・経営企画・法務といったコーポレート業務の仕事はかなり数が限られています。
もちろん、これらの仕事が全くない訳ではないですが、希望の仕事を見つけるのに時間がかかることは覚悟しておく必要があるかもしれません。
物価が意外と高い
4つ目は、物価が意外と高いことです。
北海道は、物価が安いイメージがある人が多いと思います。
しかし、都道府県別の物価水準を見てみると、北海道は全都道府県中9位に位置しており、決して物価水準が安くはないことがわかります。
特に、冬場には暖房の需要が高めることから、水道・光熱費の物価指数は全都道府県中1位になっています。
前述の給与の低さと併せ、物価の高さから思っていたよりお金が貯まらないということになるかもしれません。
北海道での転職を成功させるには?
北海道への転職意思が固まっている人は、転職を成功させるためのポイントを押さえておく必要があります。
ここでは、転職を成功させるための4つのポイントをご紹介します。
- 事前準備を徹底的にする
- 転職エージェントを利用する
- 北海道の転職フェアやイベントに参加する
- 仕事が決まってから移住する
それぞれ、簡単に説明します。
事前準備を徹底的にする
1つ目は、事前準備を徹底的にすることです。
特に、”自己分析”や”転職理由の整理などの面接対策”が非常に重要です。
「なぜ、北海道で働きたいのか」「転職によって何を実現したいのか」を明確にしておく必要があります。
また、面接の場でどのように伝えるのかをきちんと考える必要があります。
決して、一人で考えるのでなく、第三者の視点で客観的なアドバイスをもらっておくことが必須です。
転職エージェントを利用する
2つ目は、転職エージェントを利用することです。
転職エージェントを利用するメリットとして、
- 希望の仕事に出会える可能性が高まる
- 応募書類の添削を行ってくれる
- 面接などの日程調整を行ってくれる
などが挙げられます。
特に、都心など遠方から北海道への転職を希望される人は、転職エージェントのサポート受けることで、忙しい中でもスムーズに転職活動を進めることができます。
>>参考:【現職転職エージェントが語る】おすすめの転職エージェントとその活用法
仕事が決まってから移住する
3つ目は、仕事が決まってから移住することです。
「とにかく早く移住したい」「行ってから仕事を探せばいいや」
と考えて人もいるかもしれませんが、仕事が決まる前の移住はおすすめしません。
移住後の転職活動では、慣れない生活の中で仕事を見つけないといけないことになります。
転職活動が長引くと、家賃や生活費などの金銭的に厳しい状況になってしまい、結果として目の前の求人に飛びつくなど、焦りから納得のいかない転職になってしまう可能性が高まります。
転職も移住も人生の大きな選択であり、焦りは禁物です。
地方から東京に転職する場合でも、焦って上京した結果、後悔してしまっている人をたくさん見てきました。
>>参考:【家が先?仕事が先?】東京への上京で、家より先に仕事を見つけることをおすすめする理由
その選択を後悔のないものにするため、移住前に納得のいく転職先に決めてから移住することをおすすめします。
北海道の転職フェアやイベントに参加する
4つ目は、北海道の転職フェアやイベントに参加することです。
北海道への転職を考えているのであれば、一度は参加すべきです。
北海道への憧れだけで転職や移住を決めてしまうと、「仕事内容が聞いてたのと違う」「想像よりも不便だった」などの、ミスマッチが生まれてしまう可能性が高まります。
そのような事態を防ぎ、納得のある転職を成功させるためにも、
イベントやフェアに参加し北海道の企業採用担当の人と話をすることで、北海道で働くイメージを作っておくことが必須です。
まとめ
今回は、北海道での転職についてご紹介しました。
私自身も、いつかは自然溢れる北海道で働いてみたいと思えるほど魅力的な場所ですが
実際に働くからには、メリットとデメリットをさらに理解する必要がありそうです。
そして、IT企業の誘致なども進んでおり、より魅力的な仕事が北海道に集まるような流れが加速していくのではないかと考えています。
ぜひ、参考にして見てください。
\2019年10月12日(土)コンサルティングファームが北海道で採用イベントを開催/