「やりたいことが見つからない、、」
今回は、そんな悩みについてお話しします。
株式会社Carions代表取締役。リクルートスタッフィング出身の国家資格キャリアコンサルタント。毎年300名以上の転職・上京支援をしています。”友達を紹介したくなるキャリアコンサルタント”をテーマに、闇雲な求人紹介ではなく、ヒアリングを重視したキャリアコンサルティングが得意です。
こんにちは、20代の転職を支援する株式会社Carions代表の山下です。
「今の仕事を続けていくことに漠然と不安を感じているけど、やりたい仕事が見つからないし、どう動いていいのかわからない」
そう感じている人から、相談を受ける機会があります。
私自身もそうでしたが、「現状を変えたい思いはあるものの、具体的にどのように行動していいのかわからず、モヤモヤしてしまう」という状況は、精神的にしんどいです。
しかし、私がキャリアコンサルタントとして支援をする中で「やりたいことが見つからない」という状態から抜け出して、目標に向かって走り出す方も多くいます。
そこで、今回は「やりたいことが見つけらない理由とやりたいことを見つける方法」についてご紹介します。
やりたいこと見つからずにモヤモヤしている人は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
なぜ、やりたいことが見つからないのか?
早速ですが、なぜやりたいことが見つからないのでしょうか。
その原因は大きく分けて、
- 情報が不足している
- 自信が不足している
の2つの理由に分けられると思います。
それぞれ、簡単に説明していきます。
情報が不足している場合
「やりたいことが見つからない」という方のほとんどが、情報不足に陥っています。
この場合の情報とは、
- 仕事に関する情報:世の中にどんな仕事がある?
- 自分に対する情報:自分は何がしたい?
の2つに分かれていて、それぞれ、
仕事に関する情報は、「選択肢を増やすこと」
自分に関する情報は、「選択肢の中で何を選ぶべきかの見極めをすること」
という役割を持っています。
そもそも、自分がやっている仕事以外に社会にどのような仕事があるのか分かっていないと、魅力的でやりたいと感じるものには出会えないですし、
自分が大切にしている価値観・好き嫌いの判断基準など、自分に関する情報が不足している状態では、やりたいと思うことは選ぶことは難しいです。
ホリエモンなどの著名人・インフルエンサーなどをみて、
「やりたいことに向かって行動できている人がいるのに、自分は行動力がなくてできてない、、」
と感じている人は、行動力が足りないわけではなく、情報が不足しているだけです。
自分の情報は、自己分析を通して集めることが可能ですし、
社会に関する知識も、少しでも興味のある業界の人に話を聞きにいくなど、自分から行動することによって集めることが可能なので、全く悲観する必要はありません。
自分の中の選択肢を増やすように、とにかくいろいろなことを経験するために行動し、徹底的に自分を掘っていくことを実践してみてください。
自信が不足している場合
次にやりたいことが見つからない理由としてあげられるのは、自信が不足している場合です。
自信が無いと、「動いて失敗したらどうしよう」「周りの人に批判されたらどうしよう」と一歩が踏み出せません。
「こんなことやってみたいな」と薄々気づいているのにも関わらず、「失敗したら嫌だな」と言い訳をしているうちに、自分の本当の気持ちに蓋をしてしまい、やりたいことを見失ってしまっている可能性があります。
一歩を踏み出すことに慎重になることは、決して悪いことではないです。
しかし、現状を大きく変えるためには、小さく一歩を踏み出して成功経験を積むことが必要です。
誰かに話を聞きにいく、副業からはじめてみるなど、できる範囲からで大丈夫なので、とにかく行動することを意識することが大切です。
やりたいことを見つける方法
では、実際にやりたいことを見つけるためにはどうすればいいのでしょうか。
結論をいうと、「とにかく行動する」につきます。
ここでは、「どのように行動すれば、やりたいことを見つけられるか」について紹介していきます。
- どうありたいかを考える
- なぜを突き詰める
- 過去の経験から考える
- 逆に絶対にやりたくないことを考える
- 様々な仕事について知る
それぞれ、簡単に説明していきます。
どうありたいかを考える
1つ目は、「どうありたいか」を考えることです。
ワンキャリアの執行役員である北野唯我さんによると、
人間は「to do型人間」と「being型人間」の2種類に分かれます。
to do型人間は、「to do(コト)に重きを置く」人間で、
「何をするのか」で物事を考える明確な目標を持った人のことです。
一方で、being型の人間は「being(状態)に重きを置く」人間で、
「どんな人間でありたいか」「どんな状態でありたいか」を重視します。
やりたいことを考えようとすると、多くの人が「何をやりたいのか?」というto do型の発想してしまいがちですが、
実は99%の人間がbeing型です。
つまり、心からやりたいことを持って仕事にしている人は、1%に過ぎず、やりたいことがない状態はむしろ普通であるということです。
なので、実はやりたいことがないからといって焦る必要は全くないのです。
そのため、自分がやりたいことというto do視点で考えるよりも、自分がどういう状態でいれたら幸せかというbeing視点で考えることをおすすめします。
具体的には「成長している市場でバリバリ働いている状態」や「仕事とプライベートのバランス良く働いている状態」など、
「どのような状態でいれたら幸せを感じるか」を考えてみることで、自分の理想が見えくるはずです。
なぜを突き詰める
2つ目は、現状の不満や仕事を変えたい理由について、”なぜ”を突き詰めていくことです。
今の職場に不満があるなら「なぜ、不満を感じるのか?」を問いかけ、
転職したいと考えているのであれば、「転職して実現したいことは何か?」を考える必要があります。
「なぜ、それをしたいのか?」を突き詰めていくと、自分が今求めていることの本質に迫ることができます。
もし、今不満に感じていることの本質が「適切に評価されないこと」なのであれば、変えるべきは仕事そのものではなく、企業の方かもしれません。
自分が現状不満に感じていることと、転職に求めることは何かを追求することによって、自分の求めるやりたいことが明確になりやすいので、
何となくではなく、しっかりと本質に迫るまで考えることが必要です。
過去の経験から考える
3つ目は、過去の経験からやりたいことを考えてみることです。
自分が過去に体験したことの中から、”頑張れたこと・楽しかったと感じること・できること”を振り返ってみると、やりたいことのヒントが隠れている可能性が高いです。
頑張れたことに関しては、「自分はどんなことに対してモチベーションを感じるのか」というモチベーションの源泉を確認することができます。
例えば、「自分がしたことによって、顧客のためになる実感がある時には頑張れた」という経験がある人は、
「直接的な貢献実感があるような仕事だと頑張れる」といった価値観を見出すことができ、その価値観に一致しそうな仕事を探そうといったように絞り込んでいくことができます。
楽しかったことについても同様で、自分が仕事の中で楽しいと感じたことは、自分がモチベーションに感じていることであることが多いです。
楽しかったこと経験を振り返る上で注意すべきことは、
「自分がサービスを提供する側で楽しいと感じたこと」に注目する点です。
自分が受け取る側で楽しいと感じることと、与える側で楽しいと感じることは大きく異なり、仕事では人に物事を与える側になります。
以前、Twitterで
「私は焼肉を食べるのは好きだけど、焼肉屋になりたいかというとまた別の話」
というツイートが反響を読んでいました。
焼肉を食べることが好きという受け取り側での気持ちと、焼肉屋として焼肉を提供することが好きという気持ちは別物であり、
「焼肉を提供するのが楽しい」という場合に初めてやりたい仕事に繋がっていきます。
最後に、できることについては、自分では自覚しづらいかもしれませんが、
「自分ではパッとしないけど、周りから感謝されたり言われたりすること」が実は自分では気づかない強みであることが多いです。
例えば、自分では意識してないけど、「淡々と仕事をこなすね」とよく言われる場合は、黙々と作業をできることが強みになります。
自分のできることや強みを発揮できる仕事は、成果を出すことができ、そのやりがいから好きになっていくことが少なくないため、
できることや強みを見直してみると、やりたいことにたどり着くヒントになります。
強みを見つける手段として、適職診断や職業診断といった自分の強みや弱みを客観的に分析して可視化してくれるツールもあるので、利用してみることをおすすめします。
やりたくないことを考える
3つ目は、やりたくないことを考えることです。
やりたいことがなかなか見つからない状況でも、「絶対にこれはやりたくないな」と感じることは案外簡単に見つかったりします。
そして、そのやりたくないことの中にやりたいことのヒントが隠れています。
例えば、「お金は稼げるけど、人から全く感謝されない仕事はしたくないな」と感じる人は、お金よりも人からの感謝や貢献実感の方が大切だという価値観がわかり、
逆に「お金にならない仕事はしたくない」と感じる人は、給与の高さや評価されることが大事な価値観になっているということがわかります。
まずはやりたくないことを考え、そこから自分の価値観を抽出することを意識すると、自分の価値観ややりたいことを見つけるきっかけになります。
様々な仕事ついて知る
4つ目は、様々な仕事について知ることです。
上記の通り、そもそも自分がやっている仕事以外に社会にどのような仕事があるのかわからないと、魅力的でやりたいと感じるものには出会えないません。
仕事に対しての選択肢を増やす意味で、様々な仕事について知ることは必須です。
もしかしたら、今ぼんやりとやりたいことがある人は、知っていくうちに「これだ!」と思える仕事に出会えるかもしれません。
仕事について知る方法としては、友達から話を聞く・本を読む・インターネットで調べるなど自分にあう方法でいいと思いますが、
就職・転職支援のサービスを使う方法もあります。
様々な業界と接しているエージェントの方から話を聞くことにより、仕事についての表面的な情報だけでなく、その仕事のメリットやデメリットを知ることができ、本当にやりたいことかどうかの判断がしやすくなります。
おすすめの転職支援サービスについては、こちらの記事を参考にしてみてください。
>>おすすめの転職エージェントについてまとめます【実際に評判を聞いたことがある会社だけ】
様々な仕事を知って、選択肢を増やしていく中で、自分の価値観を明らかにするなど、自分の情報を知ることと合わせて行うとさらに効果的です。
やりたい仕事を見つけるためにおすすめの書籍
ここまで、やりたいことを見つける方法を紹介してきました。
実際に、やりたいことについて解説している本を読むこともおすすめです。
思考法や、実際に自己分析を行うことができるツールが載っている書籍もあり、自分を知る上で大きな手助けになるはずです。
実際に私が読んだ中でおすすめに思う書籍をいくつか紹介します。
メモの魔力(自己分析)
1つ目は、SHOWROOM株式会社代表取締役社長の前田裕二さんの「メモの魔力」です。
タイトルだけ見ると、メモに関する本と勘違いしそうですが
書いてあることの本質は、「具体的な事例を抽象化することで他の事柄に応用できるようにする」という、抽象化思考や自己分析の重要性を書いた本であり、
これまで自分が経験したことから価値観を見出し、やりたい仕事を見つける際に当てはめていくという考え方と同じ思考法になっています。
実際に、「メモで自分を知る」というコンテンツがあり、自己分析を進める上で、大切なヒントが詰まっています。
本の最後には、「自己分析のための質問1000問集」が載っており、その質問に答えていくことで自分を知っていけるのもおすすめのポイントです。
ストレングスファインダー(強み発見ツール)
2つ目は、「ストレングスファインダー」です。
付属しているURLにアクセスし、177個の質問に答えると、自分の資質が明らかになる本です。
人が才能や強みなど「それぞれの良いところ」を見出すために、まず、それらについて自分自身や周りの人に説明できるように「言語化」することを目指しています。
強みを可視化するためのツールであるストレングスファインダーを用いて、自分の中の「34の資質」を明らかにし、
「その資質をどう使えばあなたの武器になるか」「どうすればその資質をもつ人を生かすことができるか」といった「強みの生かし方」にフォーカスしています。
自分の強みを明確にする指針であるだけでなく、それ活かすためのアイデアも豊富に詰まっているので、
まずは自分の強みを明確にしてやりたいことを見つけていきたいという人におすすめです。
転職の思考法(天職につくための思考法)
3つ目は、ワンキャリアの執行役員である北野唯我さんの「転職の思考法」です。
この本では、一生食えて心から納得のいく仕事が見つかる転職論をストーリー形式で紹介しています。
方法論を伝授することにより、全ての読者が「本当の意味で自由に働ける状態」を作り出すための一冊になっています。
タイトルの通り、転職を考えている人に特にためになることは確かですが、本書で紹介されている思考法は、新卒をはじめ「たしかな軸を持って自由に働きたい」と考えている人にも有益であると感じます。
たしかな判断軸を持ってやりたい仕事を選択していきたいと考えている人におすすめです。
まとめ
今回は、「やりたいことが見つからない理由とやりたいことを見つける方法」について紹介しました。
これまで書いてきた通り、本当にやりたいことが見つかっている人は少なく、やりたいことがない人の方がむしろ普通です。
ただ、何も行動をしないままだと、やりたいことはずっと見つからないことは確かです。
繰り返しますが、とにかく選択肢を増やすために行動すること、徹底的に自分を掘ることが大切です。
ちなみに、弊社ではキャリアコンサルタントによって、やりたいことを見つける支援をしております。上京する方だけでなく、幅広く支援しておりますので、一人で考えるのではなく、ぜひ気軽にご相談いただければと思います。