「コンサルティングファームへの転職で失敗したくない」
今回は、そんな内容についてお話しします。
こんにちは、上京を支援するリモート転職を運営する株式会社Carions代表の山下です。
株式会社Carions代表取締役。リクルートスタッフィング出身の国家資格キャリアコンサルタント。毎年300名以上の転職・上京支援をしています。”友達を紹介したくなるキャリアコンサルタント”をテーマに、闇雲な求人紹介ではなく、ヒアリングを重視したキャリアコンサルティングが得意です。
コンサルティングファームへの転職を検討している方は、「よりキャリアアップしたい」、「よりレベルの高い環境に挑みたい」と考えている方が多いはずです。
そのため、今の会社を辞めてまで転職をするからには「転職しなければ良かった、、」と後悔することを避けたいとよく耳にします。
転職で後悔することを防ぐためには、失敗してしまうパターンと対策方法を知っておくことが大切になります。
そこで今回は、「コンサルへの転職で失敗してしまうパターンとその対策方法」について紹介します。
コンサル業界への転職を考えている人は、参考にしてみてください。
コンサルへの転職で面接に失敗してしまうパターン
まず、転職に失敗するパターンで多いのが、面接で失敗してしまうケースでしょう。
コンサル市場の拡大により、人材需要が増加し、コンサルを目指す方には追い風となっている状況ですが、コンサルティングファームもハードルを下げて、闇雲に人を採用したい訳ではありません。
そのため、面接でも活躍できる人材かどうかを鋭い視線でみられています。
ここでは、面接に失敗してしまうパターンをいくつか紹介しようと思います。
自ら学ぶ姿勢に欠けている
1つ目が、自ら学ぶ姿勢に欠けているパターンです。
コンサル業界に転職するための業界理解や、これまでの仕事の進め方など自発的に勉強する姿勢が見られないと落ちる傾向にあります。
コンサル業界についての知識があまりにも欠如していたり、転職エージェント任せになっている様子が垣間見えると、面接官からは見抜かれてしまいます。
自分自身で業界に関する本や記事を読んで知識を習得したり、会社の情報を集めたりなど、自分で目的を持って動く方が面接に成功する確率が高いです。
また、これまでの仕事の進め方においても、ただ指示通りに受け身で動くのではなく、いかに自ら仮説を立てて、行動に移しているかは見られます。
他力本願にならず、自分で行動する姿勢を大事にしましょう。
面接対策を怠ってしまう
2つ目は、面接対策を怠ってしまうことです。
コンサル業界はケース面接といった、独自の面接がなされるなど、他業界よりも面接対策が必要です。
転職では、現職の仕事で忙しい合間を縫って、面接対策をしないといけないのでついつい疎かになりますが、それは失敗の元です。
コンサルの面接で見られる論理的思考能力やコミュニケーション能力は、訓練によって鍛えることができ、ケース面接に関しても対策をしたか否かで如実に差がつきます。
キャリアチェンジへの本気度が問われますので、忙しいことを言い訳にせず、面接に向けて繰り返し対策を行うことが大切です。
失敗例については、こちらの記事で解説していますので合わせて読んでみてください。
志望動機があやふや
3つ目は、志望動機のあやふやさです。
「なぜ、コンサルに転職したいのか?」という理由が自分の中で固まっていないまま、面接に臨んでしまうと、失敗してしまいます。
コンサルに転職しようとなると、対策としてケース面接の対策に力を入れがちです。
しかし、自分の考えを論理的に伝えることができるかも判断基準となっています。
そのため、志望動機があやふやなまま面接に臨むと、論理的思考能力がないと判断され、ケース面接に行く前に不合格になってしまう可能性が高いです。
「なぜ、コンサルタントになりたいのか」「やりたいことは今の会社では実現できないのか」といった部分は、徹底的に考えて、論理的に説明できるように準備しておくことが大切です。
志望動機については、こちらの記事で詳しく説明しています。
適切な転職エージェントを選んでいない
4つ目は、適切な転職エージェントを選んでいないパターンです。
コンサルへの転職は、対策が必須です。
だからこそ、コンサルへの理解が浅いエージェントを選ぶと失敗してしまいます。
色んなエージェントと関わる中で感じることですが、転職エージェントごとに、得意な領域があります。
そのため、コンサル業界に強い転職エージェントもあれば、そうでないエージェントも存在します。
コンサルに特化した転職エージェントを選ぶか、総合型の転職エージェントでコンサル業界に特化している担当者を選ぶことが成功の鍵です。
自分自身の進め方にマッチする方で、信頼できるエージェントを味方につけることが大切です。
>>コンサル業界を目指す方におすすめの転職エージェントはこちら
コンサルに転職した後に失敗したと感じてしまうパターン
「今より年収をあげたい」「とにかくビジネススキルを高めたい」
コンサルに転職したいと考える理由は、人それぞれです。
しかし、仮に内定が出て、入社したとしても、転職後の実態が想像と異なり、転職を後悔し失敗だったと感じるケースもあります。
そこで、コンサルへの転職後に失敗したと感じやすいパターンについて紹介します。
イメージや憧れだけで転職してしまう
コンサルへの転職をイメージや憧れだけで決意してしまうのは、非常に危険です。
コンサルは、会社によって業務内容が大きく異なる職種です。
戦略/IT/人事/総合/シンクタンク/医療/財務/業務 などと幅広く種類があります。
そのため、入社後にどのような仕事をするかという情報が不足したまま
「なんとなくカッコ良さそう」というイメージで転職してしまうと、期待していた仕事内容とのギャップが生まれてしまう可能性があります。
下積み業務に耐えられない
コンサルの業務は、事業戦略の立案に関わるといった華やかなイメージを持ちがちです。
しかし実際は、緻密な分析からパワーポイントでの資料作成、資料の印刷といった雑務が体半を占める側面もあります。
特に新人の間は、そのような下積みの仕事がほとんどです。
下積み業務に耐えられず、「こんな仕事をしたくてコンサルタンティングファームになったのではない」と感じてしまうと、コンサルへの転職を失敗だと感じてしまいます。
給与アップのみが目的になっている
給与アップのみが目的で転職をしてしまうと、後悔するケースが多いです。
コンサル業界は給与が高いことで有名ですが、上記の通り地道な下積み業務が多いため、その分、長時間の労働である場合が多くあります。
そのため、「時給換算にしたら意外と時給が高くなかった」なんてこともあります。
給与アップのみを目的に転職すると、モチベーションを保つことができず、転職を後悔してしまうことに繋がります。
長時間労働に耐えられない
単純に長時間労働に耐えられないと、転職後に失敗したと感じる要因になります。
コンサル業界は、クライアントありきの仕事です。
複数のプロジェクトが同時進行したり、雑務が多かったりと、必然的に労働時間が長くなります。
そのため、コンサルになって実現したことなどの意思を持てていないとこれだけ長時間働く意味が見出せず、耐えられなくなってしまいます。
労働時間は長くなるものだと覚悟した上で、長時間働いてでも自分が何を実現したいのかという意思を固めておくことが大切になります。
転職後のキャリアビジョンが明確すぎる
「コンサル業界で、ビジネススキルを高めて、その後◯◯の業界に転職したい」
のようにコンサルで働くことを1つのステップとして考えている人もいるかもしれません。
しかし、コンサルから転職した後にやりたいことが明確すぎるとコンサルで働くことが苦痛になるかもしれません。
何度も話している通り、コンサルの業務は下積み業務が多く、施策を考えるなどの業務をできるまでには時間がかかります。
そのため、コンサルとしてスキルアップをしたいと考えている人にとっては、無駄な時間を過ごしていると感じ、転職を後悔してしまう可能性があります。
コンサルへの転職に失敗しないための対策とは?
それでは、コンサルへの転職で失敗しないためには、
選考を受けるまでに、どのような準備をしておけばいいのでしょうか。
ここでは、コンサルへの転職で見られるポイントと対策についてご紹介します。
コンサルへの転職で見られるポイント
「MBAや資格が必須なのではないか」と不安になる人は多いですが、特に必須となる資格はないです。
その代わり、コンサルとして働く上で必要になる論理的思考能力やコミュニケーション能力があるかで判断されます。
面接の中で上記の能力の有無を見ることで、コンサルタントとしての適正を判断しているといえます。
また、ケース面接というすぐに答えを出せない問題を出題し、仮説を立てながら回答を論理的に説明するというコンサル業界独自の面接も行われます。
ケース面接においては、見られているのは回答ではなく、考えるプロセスです。
回答自体にこだわるのではなく、回答を導くまでの考え方を論理的に伝えられるように意識して練習しておくことが必要になります。
徹底的に自分と向き合う
コンサルへの転職対策方法で何より大事なのは、「なぜコンサルタントになりたいのか」といった転職理由やなりたい姿を言語化することです。
これらの理由の整合性があるかは、面接で確認される重要なポイントになります。
論理性を持って説明できるように準備することで、自分の適正・ビジョンとのマッチング度合いを示せるだけなく、論理的思考能力といったコンサルタント適正も示すことができます。
また、自分がコンサルに転職したい理由をしっかり言語化することにより、自分がコンサルタントの仕事に求めるものが明らかになります。
そのことにより、自分がもっとも求めるものに近いコンサルティングファームを選ぶことができるので、入社後にギャップを感じる可能性が軽減されます。
何よりもまず、自分自身と徹底的に向き合うことが必須です。
自分のビジョンを明確にする方法はこちらの記事で解説しています。
>>コンサル転職で評価される志望動機のポイントと作り方とは?
ケース面接・論理的思考能力の対策方法
ケース面接や論理的思考能力の対策は、書店に行けばたくさんの書籍があるため、それを参考にして勉強を進めるのが良いと思います。
ケース面接・論理的思考力対策におすすめの書籍
ケース面接に関しては、勉強を進める際には、答えを覚えるなどではなく、回答を導くまでの考え方を再現できるように意識することが大切です。
繰り返しますが、ケース面接で評価されるのは、回答ではなく考え方です。
論理的思考能力については、本を読むだけでなく、その思考法を身につけられるように練習していくことが必要になります。
「なぜなら」を口癖にするなど、日頃から論理的に物事を説明する癖をつけることを意識しましょう。
語学の勉強はしておいて損はない
必須となるスキルや資格は特にないと説明しました。
しかし、コンサルティングファームは外資系企業が多いため、英語力は必要となることが多いです。
「まだ意思は固まってないけどいつかはコンサルに転職してみようかな」と考え、今のうちから何かをやっておきたいという人は、語学の勉強はやっておいて損はないといえます。
まとめ
今回は、コンサルへの転職で失敗してしまうパターンとその対策方法について紹介しました。
ケース面接やロジカルシンキングなどのスキルも必要になりますが、自分と向き合い、考えを論理的にアウトプットできることが大切になります。
また、自分の考えを明らかにする過程で、入社後のギャップも減らすことできます。
どれも対策によって伸ばすことができる部分なので、対策に時間を費やすことで転職成功率がグッと高まります。
コンサルへの転職を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。