「ITコンサルタントになりたいけど、どのようなことが求められる?」
株式会社Carions代表取締役。リクルートスタッフィング出身の国家資格キャリアコンサルタント。毎年300名以上の転職・上京支援をしています。”友達を紹介したくなるキャリアコンサルタント”をテーマに、闇雲な求人紹介ではなく、ヒアリングを重視したキャリアコンサルティングが得意です。
リモート転職を運営する株式会社Carions代表の山下です。
最近、ITコンサルタントに興味を持つ方からご相談を受けることが多いです。
ITコンサルタントは、今後の需要増が見込まれるだけでなく、年収面も高く未経験から挑戦可能なため、関心が高まっています。
しかし、ITコンサルへの転職は難易度が高いイメージが先行しており、実際に転職する上でどのようなことが求められるのか?を疑問に思う人は多いです。
そこで、今回は、「ITコンサルタントの業務内容と転職する上で求められること」についてご紹介します。
ITコンサルへの転職を考えている人は、読んでみてください。
こちらの記事でも、コンサルへの転職のプロフェッショナルにインタビューしているので合わせてチェックしてみてください。
Contents
ITコンサルタントとは?
一言で「ITコンサルタント」と言っても、業務内容は多岐に渡ります。
「IT」とは幅広い意味を含みますが、ITコンサルタントの「コンサルタントとしてクライアントのサポートをする」という仕事の根本は変わりません。
他コンサルタントとの違いは、コンサルタントとしてのサポートだけでなく、
IT知識を活用したサポートをする必要だということです。
つまり、ITコンサルタントとは、「IT知識を活用して、クライアントの課題を解決するコンサルタント」だと言えます。
例えば、SAPやSalesForceなどのITパッケージ商品を企業に導入の支援などが主な仕事して挙げられます。
ITコンサルタントの企業については、こちらの記事でまとめているので、合わせて読んでみてください。
ITコンサルの業務内容とは?
では、ITコンサルタントは実際にどのような業務を行なっているのでしょうか。
ITコンサルタントが実際に行う業務は、企業の経営戦略に沿ったIT戦略を提案したり、システムの最適化を行うなど多岐に渡りますが、主に携わるクライアントや案件によって大きく異なります。
あくまでも「クライアントの抱える経営・業務課題を解決すること」が目的であり、その実現のための業務フローは大きく3段階に分けられます。
①ヒアリング・現状分析
クライアントの経営者や担当者から、システム導入などの現状をヒアリングし、企業の抱える課題を特定します。
その課題をもとに、どのような解決策を取るべきかを分析していきます。
②クライアントへの提案
分析した課題を踏まえ、IT領域のソリューションを用いて、企業の課題を解決する方法を提案します。
課題を特定した背景や解決のために、なぜその解決方法を取るべきなのかをクライアントに説明します。
③マネジメント
課題解決に向けたプロジェクトを取り仕切り、進捗管理等のマネジメントを行います。
ITを課題解決の一つのツールとして捉え、問題特定から解決策の推進までを担うのがITコンサルタントの業務の特徴です。
コンサルタントと言うと、華々しい業務内容を想像するかもしれませんが、
顧客と地道な話し合いを重ねながら解決策を考えるような、裏方の存在で仕事の内容としては泥臭いものが多いです。
ITコンサルへの転職は難易度が高い?
一般的にITコンサルへの転職は、難易度の高いものとして捉えられています。
しかし、いくつか誤解されている部分があります。
そこで、いくつかのポイントについて検討してみたいと思います。
- 特別な資格が必要?
- 年齢は若い方が良い?
- 未経験でも可能?
- 人間関係がドライってほんと?
- 開発経験は必須?
それぞれ、簡単に説明していきます。
特別な資格は必要ない
ITコンサルタントになるためには、MBAや英語の資格が必須だと考える人がいます。
しかし、実際はITコンサルタントになるために特別な資格は必要ありません。
たしかに英語のスキルやMBAなどの資格を持っていることは、プラスαの評価ポイントにはなります。
しかし、実際のコンサルの現場では、知識よりも様々な問題に対処できる能力が求められることが多いです。
そのため、もちろん資格を持っていれば有利にはなりますが、資格がないとITコンサルタントになれないということにはなりません。
ただ、IT面の知識やコンサルタントとしての実力を示すため、
- 中小企業診断士
- ITサービスマネージャー・プロジェクトマネージャー
- ITコーディネーター
などの資格は持っているとアピールができ、活躍の場も広がるので、
何か資格を取っておこうと考えている人は、挑戦してみることをおすすめします。
業界未経験からでも挑戦可能
業界未経験の方でも、ITコンサルタントとして挑戦可能です。
しかし、事業企画、営業企画、人事、経理、マーケティング、営業管理、生産管理、調達
などの業務経験が3年以上ある人の方が有利です。
また、その業務の中でITパッケージの商品を利用した経験がある方は、より評価されやすいです。
こちらの記事で、未経験からコンサルへの挑戦については詳しく解説しています。
若い方が有利ではあるが、年齢によって大きく不利にはならない
若い方が有利ですが、年齢によって不利になることはあまりありません。
ITコンサルタントとして、ITへの知見やコミュニケーション能力は求められるので、
20代だと、IT知識が十分に備わっていないと判断されることがあります。
そのため、年齢としては、30代~40代の方がITコンサルへの転職に成功しやすい傾向はあります。
しかし、20代であれば、素直さと吸収力があるため、ポテンシャル採用として採用されやすいです。
40代を越えると、特定の分野への知見であったり、プロジェクトの親和性が高い場合には、採用される可能性が高くなります。
体力やポテンシャルの面から若い方が有利に働くことが多いですが、転職はバックグラウンドに大きく左右されるため、一概に年齢よって不利になるということはありません。
ドライな場所ばかりではない
ITコンサルに限らず、コンサルと聞くと、実力主義で人間関係がドライな印象を持つと思います。
しかし実体としては、同じ会社の中でも上司や入るユニットによって大きく異なります。
顧客に対してどれだけ貢献できたかという成果が重要になるため、実力主義の風土は強いですが、
近年ではコンサル業界でも人材不足などの背景もあり、マネジメントレイヤーでは部下を育成できるかも評価対象となっています。
そのため、特にドライなイメージがある外資系コンサルティングファームでも、チームワークや関係性を大切にしようという風土は強くなっています。
ITスキルは必須ではない
ITスキルはあった方がいいのは事実です。
しかし、スキルが無いからといって、ITコンサルタントになれないわけではありません。
ITコンサルタントの仕事は、上記の通り、ヒアリング・現状分析、顧客への提案など、開発の前の段階や開発自体ではなく、全体のマネジメントです。
繰り返しになりますが、未経験からの転職に不安のある人は、こちらの記事を読んでみてください。
ITコンサルへの転職で求められることとは?
それでは、ITコンサルに転職するためには何が大切になるのでしょうか。
いくつかポイントを紹介します。
- 論理的思考能力
- コミュニケーション能力
- コンサル業界・ITへの関心
- ケース面接対策
それぞれ、簡単に説明していきます。
論理的思考能力
ITコンサルタントは、自ら顧客の課題を発見し、解決策を論理的の提案することが大切になります。
そのため、面接においても「なぜITコンサルタントになりたいのか」といった志望動機などを明確に言語化し、整合性を持って説明できるようになることが重要になります。
「なぜなら」を口癖にするなど、日頃から論理的に物事を説明する癖をつけることを意識しましょう。
どのような志望動機が評価されるかについては、こちらの記事を参考にしてみてください。
>>コンサルに転職するための志望動機の作り方について【バランスが重要】
コミュニケーション能力
顧客など様々な人と接するITコンサルタントは、コミュニケーション能力が不可欠です。
経営課題を引き出すためのヒアリングでも、双方向的なコミュニケーションを取れる人でないと、正確に情報を聞き出すことが難しくなってしまいます。
また、「論理的に物事を伝えられるか」もコミュニケーション能力の一つとしてコンサルタントに必要な適正となるので、
上記と同じように、日頃から論理的に物事を説明することを意識することが大切になります。
コンサル業界・ITへの関心
コンサル業界に興味があるのであれば、業界への基本的な理解は必要になります。
「カッコよさそうだからITコンサルに興味がある」という理由では通用しません。
コンサル業界ではどういう需要があって、何がトレンドなのかは最低限、押さえておくことは必須です。
IT領域への理解やコンサル業界への理解を深めるためには、こちらの本を読んでみることをおすすめします。
テクノロジーの発達により、企業が抱える課題は複雑・多様化しており、企業の経営はテクノロジー抜きでは語れなくなっています。
そのため、コンサルタントが解決すべき課題も複雑化していると言え、身につけるべき知識も多様化していると言えます。
「これまで触れてきていないのでIT・テクノロジーはわからないです」ではなく、
「技術的なところはわからないけど、その技術を活用したビジネスに興味があります」
など、キャッチアップできる部分は積極的に学びにいく姿勢が必要になります。
ケース面接対策
ITコンサルの面接では、「ケース面接」が行われることがあります。
ケース面接では例えば、「個人経営のクリーニング店の売り上げを推定し、それを向上させる施策を考えなさい」
のように正確な答えを出すことが難しい問題に回答を導くことが求められます。
ケース面接の基本的な対策方法としては、
書店に行けばたくさんの書籍があるため、それを参考に勉強を進めるのが良いと思います。
ケース面接対策におすすめの書籍
ケース面接の勉強を進める際には、答えを覚えるのではなく、回答を導くまでの考え方を再現できるように意識することが大切です。
なぜなら、ケース面接で評価されるのは、回答ではなく考え方だからです。
ケース面接は対策の有無で明確な差がつくので、しっかりと準備をし、本気度を示しましょう。
まとめ
今回は、「ITコンサルタントの業務内容と転職において求められること」について紹介しました。
コンサルという仕事は、世間で思われているよりは、業務内容も泥臭く、求められることの難易度もとんでもなく高いというわけではありません。
ちなみに、リモート転職ではコンサル業界を目指す方の支援も行っています。
ITコンサルタントを目指したいと考えている方は、ぜひ気軽にお申込みください。
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>>【ITコンサルの会社一覧】IT系コンサルティングファーム12社の特徴についてご紹介します。