「上京して就職することに大きな不安がある、、」
今回は、そんな内容についてお話しします。
こんにちは、上京を支援するリモート転職を運営する株式会社Carions代表の山下です。
株式会社Carions代表取締役。リクルートスタッフィング出身の国家資格キャリアコンサルタント。毎年300名以上の転職・上京支援をしています。”友達を紹介したくなるキャリアコンサルタント”をテーマに、闇雲な求人紹介ではなく、ヒアリングを重視したキャリアコンサルティングが得意です。
普段、上京を支援する中で上京に対して強い不安を抱いている人が多いなと感じます。
特に、上京が初めての人は不安が大きいはずです。
そこで、実際に2018年の8月に初めての上京を成功させたOさんにインタビューした内容を元に、「上京する際に感じた不安と注意点、そして実際に上京してみて感じたメリット」についてまとめてみました。
上京して就職しようと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
上京して就職する際の不安について
Oさんは、地元から出たことがなく上京することが初めてでした。
そのため、東京での生活に対する不安や、転職先の仕事での不安など様々な不安を持っていました。
まずは、Oさんが特に感じていた8つの不安についてご紹介します。
- 職場環境や仕事内容
- 東京の人は冷たそう
- ホームシック
- 生活費
- 孤独感
- 満員電車・乗り換え
- 恋人と離れ離れ
- 東京の文化に馴染めるか
それぞれ、簡単に説明していきます。
職場環境や仕事内容
1つ目は、職場環境や仕事内容への不安です。
東京の仕事=ハードというイメージがあるのと、仕事内容に追いつけるかどうか、、という不安があります。
せっかく就職をすることに成功しても、職場の雰囲気に馴染めなかったり、人間関係でつまづいたり、仕事内容にギャップがあったらどうしよう、、と悩んでいました。
Oさんには、職場の雰囲気や仕事内容に対する不安に対して
- 仕事を決める前に面接で職場や人の雰囲気をできるだけ感じ取ること
- 東京への憧れだけで安易に就職先を決めてしまわないこと
の2つを事前に意識しておくように話しました。
実際に、なんとなくで転職してしまい、後悔する人はいます。
>>参考:転職を後悔してしまう理由とは?【実例を紹介します】
仕事選びは、将来に関わる大事な部分なので、転職によって何を実現したいのかを明確にすることが非常に重要です。
東京の人は冷たそう
2つ目は、東京の人は冷たそうという不安です。
「地元に比べて東京の人は、人間関係にドライで冷たい」というイメージがあったようです。
僕自身も東京は人口が多いので、他人との関わりを多く持ちたがらない人が多いイメージがあります。
Oさんの場合、ほとんどが顔見知りな地元から離れて、東京で友達ができなかったらどうしようという思いが強かったです。
ちなみに、実際にOさんが東京に来てから「冷たい人もいれば親切な人もいる」
と話していました。
当然といえば当然なのですが、東京の人がみんな冷たくて、地方の人はみんな温かいという訳ではないので、心配しすぎる必要はないです。
ホームシックにならないだろうか
3つ目は、ホームシックになるのではないかという不安です。
上京すると、一から新しい環境を作りあげないといけません。
今まで、当たり前にように身近にいた家族や親しい友人はいなくなります。
そのような環境で、慣れない新しい仕事に取り組むのは、不安に感じるようです。
ホームシックへの不安に対しては、
- なぜ上京したのかという気持ちを思い出すこと
- 寂しさを感じたら頻繁に連絡を取ること
をおすすめしました。
「●●をするために東京に来たんだ」という思いは自分を奮い立たせてくれますし、
寂しさを感じたら、シンプルに頻繁に連絡を取ればいいです。
そうすると、また頑張ろうという気持ちが湧いて出て来ます。
生活費は足りるだろうか
4つ目は、東京での生活費に関する不安です。
東京は、物価指数が都道府県全国平均100に対し108.5と最も高い水準です。
また、家賃も23区内だと平均7万円/月と、地方と比べるとかなり高いです。
Oさんも実家だと、家賃がかかっていないので、東京で家賃として7万円ほど払わなければいけないことに恐怖すら覚えていました。
もちろん、東京への転職で月額で5万円以上増える予定でしたが、それでも生活していけるのかと不安になっていたようです。
Oさんの場合、上京後にかかる生活費を具体的にシミュレーションして把握していました。
孤独感を感じないだろうか
5つ目は、孤独感を感じることへの不安です。
Oさんは、学生時代からテニスをしていたこともあり、地元では週末にテニスをしていました。
そのため、テニス仲間がたくさんいたのですが、東京だと離れ離れになります。
仕事だけでなく、趣味の友達もいなくなることで余計に孤独を感じそうだと不安に思っていました。
これまでの快適な人間関係を離れ、新しく友達を作らなければならないのは大きな課題であると感じます。
しかし、東京に来てもテニスクラブに通い、自らコミュニティに飛び込んで積極的に繋がりを作る姿勢を大事にしていたとのことです。
そうすることで、仕事以外での繋がりも上手く広げていました。
またOさんと同じように、上京して来ている人も多いためフレンドリーな空気で迎えてもらえたようです。
待ちの姿勢ではなく、自ら動くことが孤独感の払拭への一番の近道だと感じたエピソードでした。
満員電車・乗り換えへの不安
6つ目は、満員電車・乗り換えへの不安です。
実際に、Oさんが転職活動の選考で東京に来た際にカフェで待ち合わせをしていたのですが
本来は、15分もかからない移動ですが、乗り換えに失敗し、1時間以上かかったことがありました(笑)
東京には、地方とは比べ物にならないほどの路線数があります。
また、通勤ラッシュの時間帯は、ホームから人が押し出されるほど混雑しています。
私も最初に東京に来た際はなれませんでしたが、
- ラッシュの時間帯を極力避けるように通勤する
- 空いている号車を把握する
- そもそも電車を使わなくていい場所に住居を構える
ことが、対処法かなと感じています。
最初は慣れなくて不安に感じるかもしれませんが、時間が解決してくれるものでもあります。
恋人と離れ離れになる
7つ目は、恋人と離れ離れになってしまう不安です。
Oさんは、地元に恋人がいたため、遠距離恋愛になってしまいました。
遠距離だとコミュニケーションをうまく取ることができず、うまくいかなくなってしまうのではないかと考えると不安だったようです。
また、上京するまでのやり取りでもなかなか彼女に上京を納得してもらえないということもありました。
しかしOさんの場合、「なんのために上京するのか?」をきちんと説明し、あくまでも将来的には2人で一緒に住むということを伝え続けることで、応援してもらえるようになっていました。
また、近くにいた時以上に頻繁に連絡を取り合うことで、遠距離で不安な気持ちを補っていました。
なるべく頻繁に連絡し、お互いの不安をなくせるように心がけることが大切です。
東京の文化に馴染めるだろうか
8つ目は、東京の文化に馴染めるのかという不安です。
Oさんは、生まれてから地元を出る機会がほとんどなかったので、地方での生活が自分自身の基準になっていました。
そのため、東京の文化に順応できるかどうかの不安は大きく、
「治安が悪いのではないか」など、東京に住んだことがないからこそ感じる不安が多くありました。
実際は、東京の文化に馴染めるかという不安は、時間が解決してくれることが多いです。
初めてのことに対しては、誰もが不安になりますが、時間が経つことで見えてくるものがあります。
上京就職で感じる不安への解決策に関しては、こちらの記事も参考にしてみてください。
>>【体験談】上京就職の不安とその解決策についてまとめてみました。
上京就職する上での注意点について
上京就職にあたり、いくつか注意しなければならないポイントがあります。
こちらの記事にも書きましたが、上京就職に向けた準備を怠ると、失敗に繋がりかねません。
誰だって、できるなら失敗したくないといのが本音のはず。
Oさんへのヒアリングを経て、上京の準備を進める上で、
改めて注意すべきだなと感じたことがあるので、ご紹介します。
- 計画的に上京する
- 上京のタイミングを考える
- 面接対策を行う
- 資金繰りについて考える
それぞれ、簡単に説明していきます。
計画的に上京する
1つ目は、計画的に上京することです。
時には思い切りも重要ですが、あまりにも勢いで上京することは大きなリスクが伴います。
いきなり上京して、後から仕事を探そうと考えても、希望の仕事が見つからないなどの様々な問題に直面する可能性があります。
上京就職に際して、準備不足は一番の失敗の原因になります。
>>参考:上京しても仕事がない?東京の転職状況と仕事を見つけられない人の辛い特徴とは?
確かに、東京は求人数が圧倒的に多いため、何とかなりそうな気持ちにはなります。
しかし、正社員で希望の仕事に就職ができるかどうかは話が別です。
そのため、何とかなるという気持ちだけで上京するのではなく、計画的に準備することをおすすめします。
上京就職で準備すべきことに関しては、こちらの記事も参考にしてみてください。
>>【200人に聞いた】東京への上京転職を後悔した理由と後悔しないためにすべきこと
上京転職の仕事探しの流れを知りたい人はこちら。
上京のタイミングを考える
2つ目は、上京のタイミングを考えることです。
上京するタイミングとして、仕事が決まってからがベストです。
仕事が決まる前に上京すると、ただでさえ慣れない東京での生活の中で仕事を探さないといけなくなります。
慣れない環境での仕事探しは、思っている以上に肉体的にも精神的にも消耗します。
そのため、地元の安定した基盤がある状況で納得のできる仕事を見つけ、その後上京するのがベストです。
上京するタイミングについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
>>家が先?仕事が先?東京への上京で、家より先に仕事を見つけることをおすすめする理由
また、正社員で仕事を見つけるのはハードルが高いが、とにかく東京にいきたいという人は、上京前に派遣の仕事を見つけるという選択肢もあります。
>>参考:【派遣】地方から上京する前に派遣で仕事を見つけることは可能?
地元にいながら、効率よく東京の求人にアクセスするには、転職エージェントへの登録が必須です。
おすすめの転職エージェントと活用法は、こちらを参考にしてください。
>>【現役転職エージェントが語る】おすすめの転職エージェントとその活用法について
面接対策を行う
3つ目は、面接対策を行うことです。
「東京で働くってかっこいい」「東京だと希望の仕事ができそう」
上京就職するのあたり、人それぞれ様々な理由があると思います。
>>参考記事:【BEST5】上京して東京で働きたい本音の理由
ですが、その理由を面接官にうまく説明できるかどうかが重要です。
どれだけ上京就職への気持ちが強くても、それをうまく伝えることができなければ意味がなく、もったいないです。
そのようなもったいない思いをしないためにも、面接対策は必須です。
面接対策で、一つの鍵になるのは「志望動機」です。
「なぜ上京しようと思ったのか」「なぜその仕事がいいと思ったのか」など、
自分の思いや考えをよく掘り下げて、考える必要があります。
面接に臨む際の注意点については、こちらの記事を参考にしてみてください。
>>【志望動機が鍵】上京転職する方が面接で大事にしたい4つの心構え
資金繰りについて考える
4つ目は、資金繰りについて考えることです。
上京するにあたり、引っ越し費用・初期費用・生活費など、様々な資金が必要になります。
上京しようという強い気持ちと勢いも大事ですが、後先を考えないと、お金がなくなり生活を維持できないということになりかねません。
上京前にかかる費用と、上京後にどれくらいの費用かかるのかは確認することが必須です。
上京の際にかかる詳しい費用については、こちらの記事を参考にしてください。
>>上京費用は最低60万円?引っ越し費用や交通費などの節約方法や準備方法についてまとめました
上京就職するメリットについて
ここまで、上京就職に対する不安と注意点すべきことについて紹介しました。
しかし、Oさんが上京就職するメリットと感じている部分もたくさんあります。
- 仕事の選択肢が豊富
- 給与水準が高い
- 様々な価値観に触れられる
それぞれ、簡単に説明します。
仕事の選択肢が豊富
1つ目は、仕事の選択肢が豊富にあったことです。
Oさんの場合、前職から大きく業界も職種もキャリアチェンジを希望していました。
地方では、なかなか希望の求人がありませんでしたが、東京では幅広い選択肢の中から選べたことを喜んでいました。
東京は地方に比べ圧倒的に求人数が多く、転職大手サイトのリクナビNEXTでは、
11610件もの求人があります。(2019/8/16現在)
その中には、日本の企業の本社が多く集まる東京でしか出来ないような仕事もたくさんあります。
さらに、仕事だけでなく、お店や遊ぶ場所などもたくさんあり、あらゆる面で選択肢が豊富にあるといえます。
給与水準が高い
2つ目は、給与水準が高いことです。
先ほども話したように、Oさんの場合、転職時で月額で5万円以上給与がアップしました。
活躍次第ですが、2年目以降はさらに給料がアップすることを喜んでいました。
東京は、アルバイトでも時給が1000円を超えるものが珍しくなく、給与水準が地方と比べて高いです。
厚生労働省が定める最低賃金では、東京が965円なのに対し、もっとも低い鹿児島県は761円と204円/1hもの差があります。
アルバイトだけでなく、正社員、派遣といったどの働き方においても、どれも東京が一番高い給与水準になっています。
このような高い給与水準は、東京で働く大きなメリットであるといえます。
様々な価値観に触れられる
3つ目は、様々な価値観に触れられることです。
Oさんの場合、趣味のテニスを通じて、いろんな業界や職種の人と友達になれたことをメリットとして話していました。
地方だと出会えなかった、ベンチャー企業の経営者や大手企業の役員の方と話す機会があったり、外国人の友達もできたようで、嬉しそうでした。
言うまでもなく、東京にはたくさんの人がいます。
そのため、多様なバックグラウンドを持った人が集まっており、様々な価値観に触れられる機会が多いです。
地元にいると、同じ環境で育つため、どうしても同じような価値観を抱きがちになってしまうため、なかなか多様な価値観に触れる機会はないのではないでしょうか。
自分とは異なる価値観に多く触れることで、より多くのチャレンジの機会を得れるのは大きなメリットであるといえます。
このように、上京就職に多くのメリットがあることは、多くの人がわかっていることだと思います。
ですが、今回も注意点を紹介したように、メリットはデメリットや注意点なども含めて判断することをおすすめします。
より詳細なメリットとデメリットの比較は、こちらの記事を参考にしてみてください。
>>上京就職のメリットとは?デメリットも含めて理解することがおすすめ
上京就職は人生を大きく左右するものになりうるからこそ、いい点も悪い点も含め、納得のできる判断を心がけることが大切です。
まとめ
今回は、上京就職の際に感じる不安・注意点と上京してから感じるメリットについて紹介しました。
ヒアリングしたOさんは、上京に不安を感じていましたが、結果的に上京したことに満足していると話していました。
もちろん、まだ期間が1年経っていないですが、参考になることは多いかと思いますので
これから上京就職をしようとしている方は、ぜひ参考にしてみてください。